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ざまクリニック所沢のブログ

コロナ禍で フレイル&認知症 は確実に増える

2022.03.30 06:44

コロナ前には戻れないことを理解して

過大な妄想に近い期待を

行政や医学に求めない

覚悟が必要でしょう


ヒトが時間経過と共に進歩できないことは

21世紀に

ヒトが大量虐殺を起こしている事実からも

容易に理解できるはずです


まさに 

これから起きる多種多様な

衝撃に備えよ‼️


ただただ備えていたか否か❓

それが重要なファクターでしょうね


日本経済新聞より。



高齢者、長引く受診控え 
コロナ禍で認知症治療22%減


新型コロナウイルスが感染とは別の健康問題を引き起こしている。

感染で重症化のおそれがある高齢者は外出を避け、病院通いを控えている。

身体機能の回復を図るリハビリテーションや認知症治療を受けた患者は

コロナ前に比べ2~3割減った。


身体の衰えや認知症は放置すると、健康で暮らせる期間を短くする懸念がある。


都内の80代女性はコロナ禍で身体機能が落ち1カ月半入院した。

退院して自宅に戻ったが、感染を避けるため外出を控え、

リハビリに通わなくなった。

結果として数カ月後に車椅子生活になってしまった。


全日本病院協会の猪口雄二会長は「健康寿命が短くなるおそれがある」と

高齢者の受診控えに警鐘を鳴らす。


診療データベース企業のメディカル・データ・ビジョン(MDV)が

匿名加工した診療報酬請求用のデータからは、高齢者の受診控えが浮かび上がる。


手術や病気などで運動機能が低下した患者が受ける

「運動器リハビリテーション」。


医師の診断と指示を基に、理学療法士などと

歩行訓練などで身体機能の回復を図る。


病床数ベースで国内の約1割にあたる

321病院のデータを集計すると、

65歳以上の月間受診者数は

第1波の2020年5月にコロナ前の19年12月と比べて27%減った。




認知症の主な4つの治療薬いずれかを処方された患者は同22%減少。

老化が発症の一因とされる白内障の65歳以上の患者も同22%減った。


コロナが重症化しやすい高齢者は

政府などの外出自粛要請を機に外出や活動を減らしている。


国立長寿医療研究センターの荒井秀典理事長らの調査では、

家族と同居し働くなど社会参加する高齢者の1週間あたり平均活動時間は

20年1月に330分だったが、1年後は180分と45%減少した。


ニッセイ基礎研究所の調査ではコロナ下で対面での

コミュニケーションが減ったと答えた65歳以上は

52%と20~64歳の39%を大きく上回る。




コロナ感染者数が落ち着いていた21年12月には

運動器リハビリの受診者数は19年12月比で4%減まで戻った。


ただ認知症薬の処方患者数は同11%減、

白内障の患者は同17%減と低水準のままだ。


認知症薬は服用をやめると徘徊(はいかい)や不眠など

「行動・心理症状が悪化する場合もある」(荒井氏)。


介護する家族の負担も増える。


白内障も発見が遅れれば、治療が長引いて身体機能が衰えることもある。


受診者数の底入れがみられるリハビリも実態は異なる可能性がある。


リハビリは長期間かかる。


病院での運動器リハビリから、

介護保険を使い介護老人保健施設などでの

「通所リハビリ」などに移行することが多い。


「(コロナ禍で)医療と介護の連携がうまくいっていない」

(日本慢性期医療協会の武久洋三会長)ことで、

移行が滞っているおそれがある。


通所リハビリの利用者はコロナ前まで年1~3%増えていたが、

20年は前年比約4%、21年は同1%減っている。




高齢者は体を動かす機会が減ると

身体機能が衰える「フレイル(虚弱)」状態に陥る可能性もある。


「フレイルを放置すれば、要介護認定者が増え、医療費・介護費が増える」(武久氏)


20年度の国全体の医療費は前年度比3%減と過去最大の減少幅となった。


高齢者中心に受診控えが起きたためで、

新型コロナが収束すれば反動が起きる可能性は大きい。


受診や利用控えは健康寿命を短くするリスクがあるだけでなく、

その後の医療費や介護対策費の増加にもつながる。


高齢者の適切な受診やリハビリのサービス利用を促す施策が不可欠になっている。


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健康寿命 


健康上の問題によって日常生活が制限されずに生活できる期間。

2000年に世界保健機関(WHO)が提唱した。

0歳時点の平均余命を指す「平均寿命」から、

寝たきりや介護を必要とした期間を除くと「健康寿命」となる。


過去には平均寿命が広く使われてきたが、

寝たきりや要介護とならずに

自立して生活できる期間を延ばすことが大切だと

考えられるようになり健康寿命が重視されるようになった。


厚生労働省のデータによると、

2019年の平均寿命は男性が81.4歳、女性が87.5歳、

健康寿命は男性が72.7歳、女性が75.4歳となっている。

平均寿命と健康寿命とも右肩上がりで伸びており、世界の中でも高い。

平均寿命と健康寿命の差も縮まりつつあるが、

政府は一段と縮めることを掲げる。

健康増進法に基づき策定された「健康日本21」でも

「健康寿命の延伸」を最大の目標とすることが掲げられた。

健康寿命を延ばすためとして「フレイル(虚弱)」が注目されている。

フレイルは健康な状態と要介護状態の間に位置しており、

身体機能や認知機能の低下が見られる状態を指す。

早期に発見して適切な取り組みを行うことで進行を防げるため、

国もフレイル予防に向けた取り組みを進めている。