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「宇田川源流」【現代陰謀説】 化学兵器を使うとした前兆がわかるアメリカの調査力とロシアの問題

2022.03.31 22:00

「宇田川源流」【現代陰謀説】 化学兵器を使うとした前兆がわかるアメリカの調査力とロシアの問題


 毎週金曜日は「現代陰謀説」をお届けしている。現代に潜む陰謀をどのように考え、またニュースの中から知ることができるのかということを観点に、ニュースの読み方を少し変えることによって、何かの「兆し」を見付けるということをしている。

もちろん、この中に、私が直接調べたニュースにもあまりになっていないような情報を中に入れるようにしようと思っているが、まあ、そのような特殊の内容を考えれば、多くの人が「自分では陰謀を見抜くことができない」と諦めてしまうことになる。そのような話では意味がないので、なるべくそのような「独自情報」は少なくするというような感じになっている。

さて、現在はロシアのウクライナ侵攻が問題になっているが、そのウクライナ侵攻ということに関しては、間違いなく、「軍事侵攻」であることから、様々なことが行われることになる。そのことを見ていれば、我々の予想外の話が少なくない。

例えば音速ミサイルなど、ロシアは新兵器を様々なに使っているのに対し、ウクライナ側は民兵や義勇軍の組織によって様々なチームを作り、狙撃や携帯ミサイル(シャベリンなど)で対抗している。しっかりした陣地を作り、そのうえで、戦車などの火力を中心に攻撃をしてしまえば、当然に軍隊は行く手を阻まれる。そのようにして、うまくロシアの侵攻を阻んでいるということになる。

そのウクライナ軍に関しては、外国人軍や「ネオナチ」といわれる過激な保守層などが暗躍するというようなことが言われている。私もそのようなことを確認はしているのであるが、その辺は戦争であるから色々ある。逆にそのような軍隊が入っていることから、全体が陰謀論の中にあるような話にしてしまう人がいるが、それはさすがに異なるということになる。

まあ、「ユダヤが~」「ディープステートが~」などというような陰謀論などにして、思考停止をしていること自体がナンセンスではないか。日本が攻められた時に、そのようにして自分の家族が死ぬことを諦められるのかということを考えてみれば、そのような陰謀論が現実に即していないということがわかるのではないか。

戦争というものは生き物である。もちろん初めは何かきっかけがあり、そのきっかけに対して背中を押す存在がある可能性が否定しない。しかし、その背中を押す存在が、全てを企画して戦争をさせるというような話は、あまり信じる必要がないのではないか。

そのような意味で、「戦争を現実的に考えた」上での、陰謀を考えて見たい。


ロシア、化学兵器問題提起=米英「使用の前兆」と警戒―国連安保理

 【ニューヨーク時事】国連安保理は22日、「ウクライナで化学物質を使った挑発行為があった」と主張するロシアの要請で、非公開会合を開いた。米英は、こうしたロシアの主張こそが、ウクライナでのロシアによる化学兵器使用の口実として利用される恐れがあると警戒を呼び掛けた。

 ウクライナ北東部スムイで21日、ロシア軍による攻撃を受けた化学工場からアンモニアが流出。ロシアのポリャンスキー国連次席大使は会合後「ウクライナのナショナリストによる計画された挑発行為が実行された。地域住民を毒殺するためだ」と述べた。

 これに対し、ウッドワード英国連大使は記者団に「化学兵器攻撃の前触れだろうと結論付けざるを得ない」と強調。トーマスグリーンフィールド米国連大使も、ロシアの説明を「ばかばかしい」と一蹴しながらも、「化学兵器使用計画の前兆ではないかと懸念している」と語った。 【時事通信社】

2022年03月23日 10時44分 時事通信


 さて今回はロシアによる「化学兵器の使用の可能性」についてである。

ロシアが、化学兵器を使うということにあなれば、当然に、それは国際法に違反するということになり、世界各国からの批判を受けることになろう。そのように考えれば、なかなか化学兵器は使わないということになる。逆に使うということになれば、それなりに「大義名分」を整えてからの使用ということになろう。

さて、その前にまずは「化学兵器」という兵器は「使えない」のに、なぜ保有しているのであろうか。単純に考えれば、二つの内容がある。

一つは、「敵の化学工場などを攻撃して有毒物質が漏れてしまい被害が出た場合」ということになる。原子力発電所などに対する攻撃も同じで、そこを攻撃すれば被害が大きくなるということをわかっていたうえで、攻撃するということになる。もちろんそれは、使った兵器は通常兵器であるが、その効果が見えているということになる。

もう一つは、当然に化学工場を作っておいて使ったということになる。つまり、初めから作るということになる。もちろん、化学兵器を作ること自体は問題ではない。実際に化学兵器を作ることによって、その化学兵器の研究を行うことができ、そのうえで、その科学へ気にを使って攻撃された場合の防御や中和剤の研究、場合によっては人体などに対する治療ということまで研究ができる。そのように考えた場合、当然に化学兵器をそのような「実験用」として作ることはおかしな話ではない。

さて、そのような意味で化学兵器工場はウクライナ国内に24か所、そのうちロシアが旧ソ連時代に作った設備が22か所存在する。ロシアそのものはそれとは別に、40を超える化学工場や生物兵器工場が存在する。ちなみに、ウクライナ国内の化学兵器工場の多くは、バイデン大統領の息子であるハンター・バイデン氏が出資して作らせていたものであり、現在アメリカではそのことが大きな問題になっている。

さて、化学兵器は、基本的にはVXガスやサリンなど、毒ガス系か、あるいは水などに混ぜる兵器を使い、強硬な陣地においてもそれを撒くことにって、中の人々が被害が出るというものになる。しかし、当然に無差別で兵器の効果が出るので、そこで避難している一般人などもすべてが被害になるということを意味する。

さて、「ロシアが化学兵器を使う可能性がある」ということは、そのまま「ロシアが、化学兵器を使わなければ勝てないくらい苦戦している」ということであり、ウクライナ側が善戦しているということを意味する。

また、その情報は、当然にロシアが友軍を被害に合わせてはならないということになるので、軍隊を引くということを意味している。一方で、ウクライナが「ロシアが使ったかのような形で」化学兵器を使うという可能性もある。もちろん、そのようなことをしてもウクライナの国民が死ぬだけの事なのであるが、ロシアを国際的な避難にさらすためにはそのようなことも考えられるということになる。

その上で、「使う前にこのようなアナウンスがある」ということは、いったい何を意味しているのか。そしてそれがアメリカのインテリジェンス情報から流れているということは何を意味しているのであろうか。

そのように考えてゆかなければ、この戦争における化学兵器や生物兵器の仕様ということはなかなか見えないのではないかと考えられるのである。

一般論として戦争時における「大本営発表」というものは、何も誇大広告などをしているばかりではない。このような「兵器の仕様」や「作戦の要諦」「戦果報告」「外交情報」など様々なものにおいて、それぞれに意味があるということになる。当事者ならば当然のことで、第三国であっても、どちらを支持しているかによって、様々なことがわかる。そして、その内容を見ながら、どちらが有利であるかなどを全て読み込んでゆくことになる。

今回の化学兵器においては、「ロシアがそのような兵器を使わなければならないくらいな状況である」ということは間違いがないことであり、それ以上の考察に関しては、様々なオプションを付けて考えるということになる。もちろん、他の情報を組み合わせてみてゆくということが重要なのではないか。