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時の旅人たちへ。

2022.04.04 15:00

Naoyaです。

時間の概念は誰に対しても平等です。たとえば1分間という長さは、宇宙の法則上ではすべての人にとって同じ長さで、同じ速さで進んでいるからです。まぁ、楽しい1分間はあっという間に終わってしまい、苦痛な1分間はなかなか過ぎずに長く感じるなんてこともありますが、その人の感覚や状況によって感じ方は違うにせよ、1分間の概念は万人にとって普遍的です。

若い頃は時間が膨大で無限にあるように思えて、あまり時間を意識することがありませんでしたが、人生80年だとして半分ちょっと過ぎた今の自分にとって、時間の輪郭を所々で意識する機会が増えてきました。

先日、京都へ2泊3日で行ってきました。本当は用事を済ませて日帰りにしようかと思っていたのですが、せっかくなのにもったいないと思って1泊にして、新幹線が京都駅に到着するときに「2泊にしよう」とひらめいて延泊することにしました。

かつては11泊12日くらいかなり長い滞在が多かった京都ですが、徐々にコンパクトになってきて今回のような短さになりました。

今回は短いながらもとても濃密な滞在でした。あらかじめ決めていた用事、あるいはミッションや行きたいところが場所的にも時間的にもバラバラに点在していたものの、すべてを丁寧に遂行することができました。やり残したことは一切なし。限られた時間の中でまったく急かされることもなく無駄もなく、ゆっくりと京都を味わい尽くしました。膨大に時間があった滞在のときよりも、充実感がギュッと凝縮したような感じです。

歳を重ねたからといって、ゆったりとした時間を過ごせるようになるとも限りません。歳を重ねてもせかせかと落ち着かず、ずっと何かに追われるように時間を過ごす人もいます。時間の過ごし方は人それぞれですが、僕は限りある人生の時間をもっと丁寧に味わい深く、自分に豊かさをもたらすような過ごし方をしたいと思っているところです。

常に生き急ぐように過ごしているわりに、何も充実感が得られていない。気づくと周りの景色も空の色も見ずに、気持ちが焦って空回りばかりしている。そんな自分に気づいたら、少し落ち着いて自分の時間を堪能してみるといいかもしれません。生き急いで雑に過ごしても、じっくりと丁寧に過ごしても、もしくはネガティヴな感情を抱えたまま過ごしても、幸せな気持ちで過ごしても、時間の長さと速度は変わらず同じです。

今日は二十四節気の5番目、清明です。清明とは、清々しく明るさに満ち溢れたときという意味。東京の桜は満開を過ぎたあたり。短い花の時期を終えて、新緑のシーズンへと移り変わっていきます。個人的に一年で季節になるのが嬉しいです。豊かな時間を過ごしたいと思います。