手で歩く3
肋骨に阻まれていますので、胸郭の動きのトレーニングはとても難しい。
でもこれができると肩や腰の問題が一気になくなってしまうことも多々あります。
この事実は鍼灸をやっている人でも絶対に理解していて欲しいことです。
なぜなら呼吸に大きく関係するからです。
この動きをするだけでも呼吸が深くなります。
つまり呼吸が深くなることで細胞の活性を促すことができます。
それに横隔膜を使いますので横隔膜周囲の臓器である消化器系統の動きを活性させることができます。
呼吸系統が良くなれば当然ですが、心臓の機能もあがります。
一石三鳥なんです。
あとは排泄機能を高めれば人間が必要な機能はほぼ獲得できます。
ただ排泄機能は呼吸がしっかりすることで連動して動いていますので呼吸がしっかりできないと話しになりません。
また胸郭の動きと腰の動きは常に連動しています。
胸がキチンと動くということは腰もキチンと動いていなくては胸が動きません。
肺経と大腸経が表裏の関係にあるのもそのためですよね。
心経と小腸系が表裏の関係にあるのもそのためですよね。
横隔膜が動くのだから脾胃、肝胆は自然に動きます。
内臓の問題と動きの問題は表裏一体です。
これをバラバラに考えるからおかしくなる訳です。
もの凄く簡単なことなんですが、内臓はこうこうこうだから運動とは関係ないなどと言う馬鹿な考えが元になっているから最終的に説明がつかなくなるような事態になる訳です。
もっともっと運動と内臓の機能に着目したらいいのにっていつも思います。
私達鍼灸や整骨という職業は、動きを重視するはずです。
特に整骨の場合は関節のエキスパートですから動きを重視します。
動きと内臓疾患との関係は密接だというのはちょっとやれば誰でも実感しているはずです。
鍼灸はどちらかというと内科的な治療法です。
経絡が内臓と関係して・・・。
なんて習うからですよね。
しかし、鍼灸師が関節や動きのことをあまり重視しない人が多いと思います。
鍼灸というと肩凝りや腰痛と結びつけられたりしますが、エキスパートは整骨の方です。
動きのことをあまり重視しないことでそれらの疾患を治せなかったりします。
これは悲しいことです。
でもどちらも同じなんですよ。
同じ穴の狢
別物と考える方が異常です。
内も外も体幹も手足も同じ一つの人間です。
なぜ違うと考えるのか?
それが不思議でなりません。