『東大から刑務所へ』を徹底解説!特捜部編
はじめまして!
今回は堀江貴文氏と井川意高氏の共著、『東大から刑務所へ』の一部、特捜部編を解説していきます!
〈本書の評価(検察編に限る)〉
検察の動向の詳しさ:★★★★☆
分かりやすさ:★★★★★
面白さ:★★★★★
著者:堀江貴文、井川意高
ページ数:236ページ
分野:検察、刑務所
本書の著者、堀江貴文氏はサンデージャポンなどメディア出演も多いですね!
一方、井川意高氏のことは知らない方も多いと思います!彼はティッシュのエリエールで有名な大王製紙の元会長です!
では3つのポイント紹介!
1.ライブドアに強制捜査
2.仕事道具のパソコンでも押収
3.特捜部が強制捜査したら100%逮捕
1.ライブドアに強制捜査
堀江:
検察に「こっちに来る予定はあるんですか」と聞いてみたら、東京地検は「いや、ありません」と電話口ではっきり答えた。
なのに、その何時間か後、午後6時過ぎか7時ごろだったと思うけど、NHKが言った通り東京地検特捜部がガサ入れにやってきた。
井川:
それはおかしい話だな。普通、ガサ入れというものは朝一番にやるものじゃなかろうか。夜7時に作業始めたら、検察官もガサを受ける側も徹夜になっちゃうじゃないか。
堀江:
そうなんですよ。なんでいきなりガサ入れなんでいきなりガサ入れなんて受けなきゃいけないのか意味がわからないし、手の打ちようもなかった。寝耳に水ですよ。
NHKの速報は、番記者が間違えてフライングしたとしか思えない。ガサ入れなんて予定してなかったのに、NHKが間違えて先走ったせいで、慌てて検察が動かざるをえなくなったのではないかとしか思えないほど、不可解なタイミングでした。
2.仕事道具のパソコンでも押収
井川:
東京地検特捜部のガサ入れって何十人も捜査員がやってきて、トラックで乗り付けて段ボールにどんどんブツを詰め込んでもっていっちゃうでしょ。
堀江:
そうなんですよ。こっちはIT企業なのに、あいつらはいきなりパソコンをもっていくと言うわけです。「いやいや、ちょっと待てよ。これがなくなったら、オレら明日から仕事が全くできねえだろ」って。しょうがないので、技術系の社員にあわてて新しいパソコンを買って来させて、その場でデータを全部コピーしましたよ。
井川:
「データをコピーしてるフリして消去してるんじゃねえか」と疑われたでしょ。そもそも、よくその場でデータのコピーなんて許してくれたね。
堀江:
相当交渉しましたよ。「今パソコンをもっていかれたら、オレたちは仕事できなくなるじゃねえか。ふざけんな」と言って時間稼ぎして、コピーが終わったあと「終わったよ。ほら、もってけよ」と言ってやりました。
井川:
大したもんだ。普通は東京地検特捜部が大挙してやってきたら、縮み上がってオドオドするものだけどな。初めての体験なのに、ガサ入れが始まった瞬間から徹底抗戦だったんだ。
3.特捜部が強制捜査したら100%逮捕
井川:
それにしても、たかぽんはガサ入れの予兆に全然勘づいてなかったんだ。「そろそろ来そうだな」と事前にわかっていたら、色々準備できたのにね。
堀江:
ライブドアの顧問弁護士の中に、ヤメ検弁護士(検察官出身の弁護士)が1人だけいたんですよ。そいつに「今から一番いい弁護士を連れてきてくれ」と頼んで、弁護団を急ごしらえしました。でもすでにこの時点で、僕と熊谷史人という役員以外は、みんな白旗をあけまちゃっていたんですよ。宮内亮治という役員が会社のカネを自分のポッケに入れていたので、もしかするとそのへんがガサ入れの引き金になったのかもしれない。横領していた後ろめたさは宮内の中に明らかにあって、検察はそこをゆすりのネタにした。
井川:
せっかく弁護団を結成したのに、東京地検特捜部がやってきた瞬間、みんなビビり上がっちゃったんだ。まあ、普通はそうだろうけどな。
堀江:
僕は「戦おうよ。とりあえず今強制捜査の対象になっているライブドアファイナンスの件に関していうと、絶対大丈夫だから」と説得したんですけど、みんな完全に白旗モードで話にならなかった。
井川:
となると、以後の事情聴取で次々とライブドア側が切り崩されて、特捜検察主導の調書がつくられていくことになりますな。捜査の過程でリーク情報がさらにバンバン流されて、ライブドア=犯罪者集団というイメージがメディア報道によって作られていく。
堀江:
ヤメ検の弁護士が言っていましたよ。
最後に感想
今回の検察編では東京地検特捜部がライブドアに強制捜査に入った時の話をさせていただきました。
検察の中身、というのはなかなか報道されません。
もちろん今回のことは一部なのでこれが検察と決めつける必要はないです。
しかし、非常に面白い検察の裏側が書かれていますので、ぜひ!