【麻布①023】麻布坂下町
町番号:麻布①023
町名:麻布坂下町
読み方:あざぶさかしたちょう Azabu-Sakashitachō
区分:町丁
起立:江戸期
廃止:1962(昭和37)年9月30日
冠称:1911(明治44)年5月1日~1947(昭和22)年3月14日を除き「麻布」
現町名:港区麻布十番二・三丁目
概要:起立は不明。恐らく古代発生の集落に起源があると推定され、中世以前に「雑色(雑式とも)」の俗称で呼ばれ、今日も雑色通りの名が残る。往古から代官支配の阿左布村のうちで、西方台地の坂下であるため「麻布坂下町」と唱えたと伝え、一本松坂下であるためともいう。
1668(寛文8)年、家作を許され、1713(正徳3)年に町奉行支配となる。但し、家作改めは代官支配で、1827(文政10)年の家数225軒、うち家持31(うち15他住居)・家主22・地借19・店借144(町方書上)。「古着店」の俗称地名もあり、当時から山の手の商店街として発達していた。なお、近世の諸地図に「サカモト町」とあるのは誤読と思われる。
慶応4年5月12日(1868年7月1日)、江戸府に所属。慶応4年7月17日(1868年9月3日)、東京府に所属。1872(明治5)年に武家地と末広稲荷の社地を合併。同年の戸数153・人口703(府志料)。
1878(明治11)年11月2日、東京府麻布区に所属。1889(明治22)年5月1日、東京府東京市麻布区に所属。1911(明治44)年の世帯226・人口1,029。1935(昭和10)年の世帯247・人口1,272。現・麻布十番二丁目4番1号にあった末広神社は戦災で消失し、戦後は麻布永坂町の竹長稲荷に合祀されて十番稲荷神社となった。1943(昭和18)年7月1日、東京都麻布区に所属。1947(昭和22)年3月15日、東京都港区に所属。戦前は江戸期から続いた盛り場的な景観を見せていたが、今日では日用品を扱う商店街に変化した。
1962(昭和37)年10月1日、麻布地区の地番整理により、麻布十番二・三丁目に編入となり消滅。
撮影場所:麻布坂下町