1994
2022.04.04 10:34
インターネットの黎明期、まだパソコンが普及する前の1994年。俳優をやめて演出や企画の仕事を始めた30代前半の私は、実に体力任せの日々を送っていました。
朝8時から広告代理店でイベントの打ち合わせ。9時半から自治体との会議をこなし、テレビ局でお昼をとり、午後は俳優の指導や稽古。番組収録の立ち合いの後、夜10時からテレビ局のプロデューサーと飲みながら打ち合わせて帰宅は朝の5時。ちょっと寝てまた朝の会議というようなサイクルでした。
ハイテンションでした。しばらくして焼肉屋で腹痛(それでもビールジョッキを離しませんでした)を起こしました。虫垂炎でした。
退院後も草サッカーを始めたり、県人会を主催したりと、必要とされることが嬉しかったんだと思います。逆に言えば、必要とされていないことを恐れていたのです。今思えば狂人でした。
気がつくと頭頂部が薄くなっていました。髪の毛をお金に換えているかのようでした。
そのままあの生活を送っていたら、そこそこ金持ちだったろうにと、そんなあれこれが浮かんだのは、昨日、美容室にて。白いのも目立ちますし細くなりましたが充分でしょう。さっぱりしました。