手で歩く6
まず立ってみます。
骨盤の幅で立ってみます。
身体を横に倒さずに歩けますか?
どうでしょう。
横移動を微動だにしない状態で歩けるかどうか?
一歩も歩けないです。
歩行の第一歩はこの横移動です。
ウェイクボードやスノーボードのように板に靴が固定された状態で身体の横揺れを制限されると体重移動をしようと思ってもできないことに気づきます。
両足でジャンプをして移動しないと移動できません。
それか滑るかですね。(笑)
ブーツの横に板が張り出している状態になるために陸上では殆ど横揺れできません。
つまり歩行は体重を片方に寄せるという歪みを作ることからはじめなければなりません。
それと同時に前方向に力が働かなければその場で横揺れしているだけです。
左足を前に出すためには一度右足に体重を置いて左足を出さなければなりません。
足の軌跡を描いてみればこんなふうになります。
実際には点線で描かれた中心線が実線で描かれた左右の波と同じ動きをするはずです。
どこも途切れることなくこの波を続けるということが高率良く歩行させるための理想の軌跡ということでしょう。
波はスムーズな方が力がかかりません。
しかし、何か問題があるとこの波の軌跡が一部に力がかかってタメを作ってしまうことによってスムーズさが損なわれます。
移動は時間を含みます。
時間はリズムとなって身体に影響します。
これを正確におこなうために関節をゆっくりスムーズに動かす練習をするのです。
タメればどこかのラインで早く動かさなければなりません。
滞りが起こっても歩行は続きますので一度進み出したエネルギーを止めることは難しい。
そして意思は前に進もうとしていますのでタメを作っていることを無視します。
目的のために犠牲を払う訳です。
非効率的な歩行はこのようになってしまいます。
足の裏も一度外側に体重を乗せて母指側に力がかかります。
このラインには違いがありません。