思い出の中の「心の感じ」

小さかった頃のこと、覚えている？ 

大好きな人と一緒に見た景色。

楽しかったこと。

いつもお気に入りだったＴＶの場面。

何度も何度も読み返した絵本。 

その時、どんな気持ちだったか覚えてる？ 

楽しかったこと、うれしかったこと。 

へこんじゃったこと、悲しかったこと。 

寂しかったこと。・・・ホッとしたこと。 

その時の気持ち、覚えてる？ 

そんないろんな、いろんな気持ちをいっぱい感じて、 

いっぱいいろんな気持ちを詰め込んで、 

心は今日も頑張っているね。 

幸せな気持ちの思い出を、ひとつ思い出す。 

幸せじゃなかったかもしれないときの思い出を、ひとつ思い出す。 

フタをしちゃわないで。しまい込まないで。 

時々、思い出してあげて。心が頑張ってきたことを。

今日、美しい夕焼けを見た。 

キレイなお花が笑っているように風に揺れてた。 

青空に雲が光っていた。

散歩道の生け垣の側で、深い森の中にいるような香りがした。

心がドキドキした。ワクワクした。キラキラした。 

あの小さかったときに感じたドキドキ、ワクワク、キラキラ。 

息をグーッと吸い込んで。フーッと吐いて。 

今日の新しい思い出と、あの小さかったときの思い出と。 

心がつながったね。 

思い出の中の「心の感じ」を思い出すのは、大事なこと。 

ちょっとシクシクだったり、キリキリだったり、ギューっとしちゃったり。 

そんな「心の感じ」も、たまには思い出してあげて、抱きしめてあげて。 

今日の美しい景色で、幸せな気持ちで、包んであげて。 

 息をグーッと吸い込んで。フーッと吐いて。 

そして明日も、今日を生きていく。 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　Akiko Komai