バッハと移り行く時代
2017.12.07 04:25
ゴルドベルグを書く5年前(1737年)からバッハは度々年下の音楽家シャイベにバッハの音楽は複雑すぎて過度な装飾音など自然ではない、端的に言うと時代遅れという批判を繰り返される。
これに対抗したのがライプツィヒ大学で教鞭をとっていたビルンバウムだ。
両者とも主張を譲らず大論争に発展した。
バッハはシャイベの発言に音楽で反論したのではないだろうか。
時代に流されることなく古くさいと言われようと、バロック様式の語法を棄てる事無く当時の流行の音楽も取り入れつつゴルドベルグやロ短調ミサを完成させたのだ。
シャイベの発言には時代背景も影響を及ぼしている。
王に使える封建社会からルソーなどが唱える啓蒙主義へと移り変わっていく時代であった。
音楽史もバッハの死とともにバロックから古典派へと変化していくのであった。
第7変奏 (2段鍵盤)6/8拍子
ジーグのテンポで ジーグとはバロック時代に流行した舞曲。
第8変奏 (2段鍵盤)3/4拍子
16分音符で駆け上がりトリッキーな32分音符で下降してくる、
第9変奏 (1段鍵盤)4/4拍子 3度のカノン
8分音符で追っかけ合う穏やかな楽章。