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「こねこのバベット」クレア・ターレイ・ニューベリー

2017.12.07 06:25

昨日オンラインストアにupいたしましたクリスマスの絵本、ご覧くださった方ありがとうございます。本日はオンラインストアの更新はお休みとなりますが、明日以降もupしていきますので楽しみにしていただければと思います。少しずつの更新になりますが、まだまだおすすめの絵本がたくさんございます。

本日は、昨日更新した絵本からこちらをご紹介させていただきます。

以前「うさぎのマシュマロ」をご紹介したアメリカの絵本作家クレア・ターレイ・ニューベリーの「こねこのバベット」です。

ニューベリーは1903年に生まれ、1931年に「HERBERT THE LION」(邦題:サリーとライオン)でデビューしました。デビューこそライオンのおはなしでしたが、その後1937年に「Mitton」(邦題:こねこのミトン)を発表すると、たちまち「ねこの画家」として有名になりました。

この「こねこのバベット」もそんなニューベリーの代表作のひとつ。チャッティという八歳の女の子と、小さなシャム猫のクリスマスのおはなしです。

ひとりでお留守番をしていたチャッティの家のドアの向こうで、カサコソと物音が聞こえ、開けてみると白い小さなこねこがいました。チャッティはこねこをバベットと名付け、ミルクをあげ、疲れて眠ってしまうまで夢中になって遊びました。

お母さんが帰ってくると、バベットを飼いたいとお願いしますが、そのこねこは同じマンションの5階に住んでいるトッドさんの飼い猫でした。その日以来、トッドさんはチャッティがお留守番をする日の朝にこねこを預け、仕事の帰りに迎えにきてくれることになり、チャッティとこねこは一日中遊べるようになりました。クリスマスが近くなり、チャッティはこねこのために用意したおもちゃで早く遊びたくてウキウキしていました。しかし、マンションの管理人さんにクリスマスが過ぎたらトッドさんが遠くへ引っ越してしまうことを知らされて…

「うさぎのマシュマロ」のときにも書きましたが、ニューベリーの描く動物からは彼女の動物に向ける愛情と、描写のための深い観察の眼差しが感じられます。色も背景もなく、ただただ様々な仕草や表情のこねこの描写だけがいくつも添えられた静かな印象の絵本ですが、触りたくなるほどのやわらかい毛並みや、印象的な青い瞳は、絵本を飛び出して本当にそのこねこがいるのだという感覚にさせられるほどです。

ねこの滲むように描かれた毛並みは水墨画を思い起こさせ、チェコの絵本作家ミルコ・ハナークの絵を思い出しもします。

こちらは1980年に「クリスマスのこねこ」として出版されたものが、改題され2007年に復刊されたものです。

小さな女の子が、特別な友達となるこねこと出会う、ささやかで暖かい物語です。猫好きの人はもちろん、動物を愛するすべての人におすすめのクリスマス絵本です。


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こねこのバベット」クレア・ターレイ・ニューベリー