『シンガーソングライター』ライナーノーツ
アルバムのライナーノーツのリクエストを戴いておりましたので書いてみました。
よりアルバムを楽しんで頂けると嬉しいです。
1. 世界は君のもんだよ
この曲はイントロのギターリフから出来ていった曲。
人は誰しも自分に自信の持てない時があると思う。
周りの人は上手くやっているように感じたり、自分だけ取り残されたような気になったり。
そんな時ぐらいは世界は俺のもんだ!! って思ったっていいんじゃないか。
自分の両目を通して見る世界は、自分にしか見ることができない。
誰もが自分の見る世界の "主人公" 。
そんなメッセージを込めた曲です。
実は歌詞にあるカラクリがあります。わかるかな?
歌詞カードを良くみればきっとわかるはず!
ヒントは "数字" 。
2. 砂時計の中の雨
雨の歌1つ目。
シトシトと降る雨ではなく土砂降りの雨。
ギターを引き倒すような曲が書きたくて、やりたいことを詰め込んだ曲です(笑)
この曲の "君" は大切な人だったり、自分だったり、夢だったり、色んな意味がある曲だと思う。
とても難産の曲でした。
アレンジの行程で化けたなぁと思う。
アコースティックギターとピアノのソロ対決(?)が聴きどころ!
3. カラフル
大切な人との一瞬一瞬を永遠に切り取っておきたいという気持ちを、カメラをテーマに書いた曲。
きっと写真を撮ることが好きな人なら共感してもらえるんじゃないかな^^
「髪を切ったこと」も「指先の色が違うこと」も結構気付かないタイプです(笑)
ありそうでなかった、新しいワタナベスタの一面を表せた曲だと思います。
ぜひこの曲を聴きながらシャッターを切ってみてください!
4. 太陽と月
女性を敵に回す覚悟の必要な歌です(笑)
「あの人が太陽なら 君はまさに月なんだ 2つが交差して1日になる」
・・・言ってる場合か!!ってな突っ込みが入りそうなサビ。
バンド時代からこれまで、 "綺麗な事" や "良い事" という殻からずっと抜け出せず、どこかで格好つけた "よそ行き" の詞しか書けなかったことに苦しんだ時期もありました。
そんな自分から抜け出す為に、今まで書く事のなかった世界観で書いた曲。
「殺される」という言葉を歌詞に使ったのは初めて。
摩守俊さんにハープを入れてもらって一気に色気が出た、ドロドロの「昼ドラSong」。
5. Birdcage
鳥籠から鳥が放たれるように、外の世界に飛び出す物語です。
人生=旅をテーマに書いた曲。
僕たちは空を飛べないから自由に飛び回る鳥に憧れる。
でもきっと鳥たちは人間のように地面を走りたいんだろうな。
歩みを止めなければ飛ばなくてもいつかは辿り着ける。そんな想いを込めた曲です。
歌中の「ハイペリオン」とはアメリカ合衆国・北カリフォルニアのレッドウッド海岸にある世界一高い木のこと。
6. i
親友が失恋したときに書いた曲。
色んな愛のカタチがあって、きっと正しいも間違いもない。
恋愛、家族愛、友への愛、自分への愛。
戦争だって自分や自国、信念や信仰への愛がぶつかり合って起きている。
結局全部 "愛" で、" I " なんだと思う。
三拍子。ギターもかなりオーバーダブしてます。
7. こんな雨の日には
雨の歌2つ目。
心にシトシトと雨が降るような日、そんな時は無理に外へ出なくてもいい。
無理に頑張らなくていい。必ず晴れる日が来るから。そんな歌。
僕は休みの日や部屋の中にいる時の雨が好きです。
冷たい雨や風から家に守られているような気がするから。
個人的にはこの曲の転調が一番お気に入り。
部屋でヘッドホンで聴いて欲しいような曲。
これまた三拍子。
8. 黄昏ランデブー
コンピレーションの為に書き下ろした曲。
LIVEのリハーサルから演奏が始まるまでのストーリーを歌にしました。
僕はいつも本番前のリハーサルで、誰もいないフロアを見つめながら来てくれたみんなの笑顔を想像します。
LIVEが終わって帰る時、笑顔になっていてくれたらいいなぁって思いながら。
ジャジーな曲で、キメ(仕掛け)も多いから、サポートミュージシャンからよく嫌がられる曲(笑)使ってるコードも難しい。。。
聴きどころはギター→ドラム→ベース→ピアノのソロ回しです。
カラオケにも入ってるからLIVEで一緒に歌いましょう♪
9. またね
これから遠距離恋愛になってしまうというまさにその日の物語。
高校3年生のイメージ。
アコースティックギター1本と歌だけの曲。
またまた三拍子。
たぶん三拍子の曲だけでアルバムを作れる(笑)
初めて作った曲も三拍子だったし・・・笑
10. ありがとう [Original Ver.]
10年温めた曲。
サビのメロディーとタイトルは10年前に出来ていたが、当時はAメロが何故かラップだった(笑)
ずーーっと書ききれなくて、いつか書けるようになった時に書こうと思ってた。
それが昨年末に「ユニオンフィールドのコンピレーションアルバムで複数アーティストが歌うコラボ曲を書き下ろしてほしい」と言うオファーを頂き、何曲か候補にあげて聴いてもらった時に、満場一致でこの曲がいい!是非この曲を作ってほしい!と言われて、ついに日の目を見た曲。
そのコンピレーションアルバムではアレンジは携わっていなかったのですが、 [Original Ver.] として新たにアレンジし直しました。
どうしてもホーンセクションを入れたかった。
CHIHIROちゃんのコーラスで爽やかな風が吹いていい意味ですごくフラットになった^^
それまでコーラスを自分やスタッフにもやってもらって、すごい男クサかった(笑)
こうして今の自分があるのも支えてくれた仲間や家族、そしてみんなが居てくれたから。
この一言では到底足りないけど、アルバムの最後に「ありがとう」という気持ちを込めました。
初めて作ったフルアルバム。
こうして形に出来たことがとても嬉しい。
アルバムタイトルを「シンガーソングライター」にしたのは、
音楽をやっていて「曲を書いてそれを歌って届ける」ということに最も悦びを覚えるから。
シンガーでもギタリストでもなくて、やっぱりシンガーソングライターが一番Watana Besta SOCIAL clubを表す上で一番しっくりくる言葉だったから。
もちろん、歌もギターも大好きだけどね^^
それと、よくバンドだと思われるから(笑)
本当に細部までこだわり抜きました。
聴き込むほどに、こんな音も入ってたんだとか、こういう意味だったのかとか
色々感じてもらえると思います。
沢山聴いてね^^
読んでくれてありがとう☆
Watana Besta SOCIAL club