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マヤ

『羨望①』(続•臣隆妄想劇場76)ショートバージョン

2017.11.14 18:25

「嫁さん…欲しいな」




リハーサルを終えた控え室で、健二郎が呟いた。




隆二「唐突に…なんだよ、健ちゃん」




健二郎はキャスター付きの椅子に後ろ向きに座り、背もたれに肘をつき、左右にゆらゆらしている。




シャワーを済ませた臣の髪をタオルで拭き、甲斐甲斐しく世話をする隆二を見ている。




臣「健ちゃん、羨ましいんでしょ?」




臣が柔らかい笑顔で健二郎に言う。




隆二「え!?そうなの?」




健二郎「俺は嫁さんが欲しいって言ってんねんで。髭生やした野郎はいらん」




隆二「健ちゃん💢」




健二郎に文句を言おうとした隆二の腕を臣が掴んだ。




臣「隆二、髪頼むね」




臣は体を拭き、ジーンズを履いている。




隆二は健二郎に突っ込むのを諦め、臣からバスタオルを受け取った。




隆二「ん、オケ」




隆二「お水、そこに置いてるよ」




臣「サンキュ」




隆二「臣、香水は?」




臣「ん?もう帰るだけだからいい」




健二郎は二人のやりとりを、じっと見ている。




隆二はチラッと健二郎の方を見て、




「健ちゃん、他にする事ないの?俺ら見ててもつまんないでしょ?」




健二郎「ん?いや、気にせんと続けてや」




隆二「やりにくいわ…」




隆二がドライヤーをSETする。




健二郎は口を尖らせ、何をするでもなく、二人を見続けている。




続く