『羨望②』(続•臣隆妄想劇場77)ショートバージョン
2017.11.14 18:30
隆二「あ…そうだ!臣さっき手のヒビから血が出てたでしょ?見せて」
臣は服を着終わって、タオルで髪をゴシゴシ拭いている。
臣「ん」
右手を隆二に差し出す。
隆二は臣の手を取り、ヒビ割れた所に液体バンを塗る。
隆二「乾燥してんだね。入浴剤とボディクリーム変えよっか?」
臣「うん」
隆二「明日一緒に買いに行く?」
臣「そだな」
塗り終えた隆二に臣が手を伸ばす。
隆二は何も言わず、着替えの靴下を臣に渡した。
健二郎「スゲーな、完全オートメーションや」
隆二「だから、さっきから何だよ?
健ちゃん、言いたいことがあるなら
はっきり言え」
臣の髪を乾かしながら、隆二が言う。
臣「お前があれこれ世話を焼くタイプだって分かって、びっくりしてんだよ、きっと…な?健ちゃん」
隆二「そうなの?健ちゃん…こうした方が早く帰れるでしょ?」
健二郎「そやな」
臣「健ちゃん、ラーメン行くでしょ?」
健二郎「そやな…って、ええの?
早よ帰りたいんちゃうん?」
臣「変な気ぃ使わなくていいよ、
行こっ!健ちゃん」
健二郎「そっか…ほな行こか」
ドライヤーを終えて、臣の髪を隆二が手早くまとめた。
隆二「臣、黒のマスクで来たから、白で帰るでしょ?」
臣「ん」
手際よく帰る準備をする隆二と臣を見て、聞こえるか聞こえないぐらいの声で、また健二郎が呟いた。
「嫁さん…欲しいよな」
続く