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概説・【呼吸を思い出させて】

2022.04.07 10:47

最高にロマンチックな夜を迎えている。

誰かと心がつながった時の高揚感に私は酔いしれている。恋よりも愛よりももっともっと初歩的なつながりで、私はこの瞬間の悦楽以上の恍惚な浮世はないとさえ思っている。

最初のコンジャンクション、これが最高潮の悦楽だった。

とはいえ、頂点を極めて降下していくわけではない。

まるで一番星のように毎夜毎夜、登ってくる姿を待ち望むような感覚だ。


昨年から私はたくさんの一番星をみつけることができている。出会い以上に、見つけやすい環境が整えられているのだと思う。さまざまな感性に触れる環境が整えられているというのは、私の中の偏見や凝り固まった固定観念がないことを意味している。

「それもきっといいかもね」という気楽な気持ちが煌めく一番星をみつけやすい環境と土壌を作っている。


私が見つけた一番星は誰もがみつけられるものではない。誰でも良いと思うものではないし、誰もがいいと思っても私はその良さを誰かと共有するような寛大な心はない。

あらゆることを公にせず、その代わりひっそりと思いを燃やし、無視するように体の交わりを拒否し続けるだろう。

私の体が誰かと結び付いたらその人を伴侶として、体はその人に捧げる。

恋が恋として回転することを拒んでいる。

私の体は強くない。人の気持ちに呼応しやすいから。



恋愛に関して私は最上級格をつけても正しく表現できないほどに秘密主義だ。そして気が多い。

ロマンチックだと思う感覚は例えば同じような作物であっても何かを嗅ぎ分けるように、分別する。


魂が別れてこの世界に降り立ったのは不自由さを知るためであるから、運命の人と出会った時に本当の自由を得ることができるらしい。

すると私の体はいったい何分割されて地上に降りてきたのだとおかしくなる。もしくはいくつもの重複を間違って課せられたのかも知れない。


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男性向けのロマンチックな私小説分野の開拓に取り組んでいる。

セックス以上に愛とか恋とか運命とか多用するようなうるさい小説を書くの。

信じ進むだけだ。正しさなんてわからないから。

秘密の心を横線を引いて閉じ込めるの、こうやって。

だってこんな宣言、なんだか恥ずかしいから。

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流れ星にならないで、せっかく一番星で私の目の前にあらわれてくれたんだから。また明日、またあの時間に、ふたりの約束を誰にも言わないで。ふたりだけの思いをふたりだけの心に閉じ込めておいて。約束よ、絶対に。