女性の社会進出が遅れている?いやいや男性の育児参加が遅れているんじゃない?
今回ご紹介するのは、ちょっと前のニュースですが、女性の社会進出が遅れているという
報道ですが、それをママの視点から取り上げてみました。
こんにちは。
毎週1回、「はたらく」を「ひろげる」につながる子てママの時事ニュースを紹介しています。
(KYODO)
日本は女性の社会進出が遅れている、というのはみなさん知っていることかと思います。
そこで今回は、英誌エコノミストの記事(※1)「ガラスの天井指数Glass Ceiling Index
(GCI)」(※2)を参考に、日本で女性の働きやすさが改善されない理由を
考えてみたいと思います。
※1英誌エコノミストは、先進国を中心とした29カ国を対象に、女性の働きやすさを
指標化し2021年のランキングを発表しました。
首位は2年連続でスウェーデンで、2位以下はアイスランド、フィンランド、
ノルウェーと上位4位までを北欧諸国が占める結果でした。
日本は下から2番目の28位、最下位は韓国で、
両国は少なくとも16年から6年連続で同じ順位となっています。
※2ガラスの天井というのは、資質又は成果にかかわらずマイノリティ及び女性の組織内での
昇進を妨げる、見えないけれど打ち破れない障壁のことをいうそうです。
GCIでは以下の10個の要素を総合的に評価しています。
1.高等教育
最下位から7番目ではありますが、日本では高等教育における女性の成績は
男性よりも1.8%優れています。
学業面では、男性より女性の方が優秀ということですね。
2.労働参画率
最下位から6番目で、日本では女性の就労率が男性よりも14.8%低いようです。
出産や育児で職場を離れる女性も多いですし、これは実感として分かる気がします。
3.賃金格差
最下位から2番目で、日本では女性の賃金が男性よりも24.5%も低いようです。
学業面では女性の方が優秀との結果でしたが、いざ社会に出てみると男性の方が
たくさん稼いでいるんですね。
女性の場合、出産や育児で時短勤務を選択したり、
出世<家庭とする場面が増えるからかもしれませんね。
4.管理職
最下位から3番目、全管理職中14.9%が女性だそうです。
これも今までの理由と同様に、
仕事や会社よりも家庭を優先する女性が多いからでしょうか。
5.役員
最下位から2番目、全役員中8.4%が女性です。
6.GMAT受験者数
最下位。GMAT受験者24.8%が女性です。
7.国会議員
最下位。全国会議員のうち10.1%が女性です。
8.育児費用
最下位から5番目。総育児費用は平均賃金の35%だそうです。
9.女性の育児休暇
上から9番目。これは上位ですね。
女性の有給育児休暇は35.8週取得できます。
10.男性の育児休暇
第1位。男性の有給育児休暇は30.4週取得できて、
こんなに休暇がとれる制度は他国と比べてもすごくて第1位でした。
これには驚きましたね。ただ実際にこの制度を使っている男性がどのくらいいるのか・・・
制度はあっても、使えるような雰囲気ではないのか、その理由も気になるところです。
男性が育児参加を妨げる「ガラスの天井」ならぬ「ガラスの床」があるのかも?
子育てをしている女性からすると、そっちのほうが問題じゃないかと思います。
今年の10月から男性の育児休業がとりやすくなりますが、
それでも取りづらい雰囲気があるのならそちらを打ち破る必要がありますよね。
来年の調査結果が楽しみです。