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マヤ

『W旦那+(プラス)』第54話 (アトラクション~ロッカー)三代目妄想劇場

2017.11.15 05:35


長いキスを終えて、理愛がバッグの中をゴソゴソし、




「ハンカチ落としました」と言って、

急に方向転換して、臣達のいる方へ歩いてくる。




「えっ?こ…こっち来る!バレたのかな?」慌てる隆二。




臣「あっ!これ…理愛のじゃ…」




足元を見ると、ハンカチが落ちている。




「ヤバっ…」




咄嗟(とっさ)に横にあったロッカーの中に、隆二の手を取り入る臣。




大人二人がやっと入れるくらいのスペースにすっぽり収まる。




隆二「うわ…せ…狭いよ」




臣「しーっ…来る来る…」




ロッカーの上部にあいた僅かな隙間から、理愛の足が見える。




白い手がゆっくりハンカチを取る。




「ん…」




臣の手で塞がれた口から声が漏れる。




しばらくその場に立っている理愛。




「臣…あたってる…股間のもの」




「静かにしてろって…」




隆二の後ろから密着する形で臣が張り付いていて、その体勢のまま息を殺す二人。




「理愛ちゃん!あった?」




「はい」




「暗いから気をつけてね」




剛典の声がして、理愛の足も見えなくなった。




隆二の口を塞いでいた手をゆっくり外す臣。




隆二「はぁ…苦し…」




隆二「臣の臣くんが思いっきりケツに当たってるんだけど…」




「隆二…」




「なに?」




いきなり後ろから隆二の唇に、自分の唇を重ねてくる臣。




「んん…⁉︎」




(なにその気になってんだよ…こいつ⁉︎)




もがいて離れようとするが、狭い空間でどうにも身動きができない。




臣はやめるどころか、隆二の両腕をしっかり掴(つか)んで、暴れないようにしている。




強引に、隆二の口中に舌を滑らしてくる。




「ん〜⁉︎ん〜ん…」




抵抗していた隆二だったが、急に大人しくなり、次第に臣の舌の動きに合わせていく。




ゆっくり濃厚なキスをする二人。




ロッカーの扉が開き、正面に向かい合う体勢になる。




臣はとっくに隆二の手を離しているが、隆二は抵抗する事もなく、自分の意思で臣と唇を重ねている。




薄暗い手術室に愛し合っているようなキスの音と、二人の微(かす)かな声が響いている。






…もう5年。






忘れかけていた記憶が蘇る。





End