あなたの会社には、意見投書箱が有りますか
時代劇に時として出てくる「目安箱」と言うのが有ります。
これは、それ以前も有ったらしいですが。江戸時代徳川吉宗の時に出てきた制度と言われます。
庶民の訴えを取り入れ安くするために作られた制度で、評定所※1の表門前に設置される。木製で出来た、大きさは、二尺四寸四方と言うのですから、今で言えば、72.73㎝x72.73㎝x72.73㎝という中々の大きな箱です。
・誰でも投書できる。
・幕政についての庶民の意見を集める為ですが、将軍に直訴するわけで、書ける事は決まっていて、<幕府の政治に関し前向きな意見・役人の不正について、訴訟の遅滞>だけ。
・名前と住所を書く。
・ずっと置きっぱなしではなく、毎月2日・11日・21日で、9時から正午まで。
と言いました。
会社で言えば、「意見箱」「投書箱」でしょうが、企業内からの意見が自由に投書できると言うのも重要な運営の1つです。
小さい所なら意見が言いやすいように、思われますが小さい所ほど反って言いにくい所もあります。「<へたな事を言えばやめてくれ>と言われるのがおちで誰も言わない」と言う意見も聞きます。
平社員であっても、会社に対する不満や、同僚・上司に対し、又、色々な相談事をあります。そして、それを直には言いにくいこと・本部とは地理的にかけ離れている・匿名でないと言えない事などが有ります。
そのような事に対しての意見箱<目安箱>があるとないとでは、経営の細かな部分<人間関係∼会社運営>において雲泥の差が有ります。
勿論、無記名というのがいいでしょう。
会社において、「物事が言える会社」と言うのは、特に若い社員においても、企業への期待度が増すことから、貢献度が働きます。
社員の意見を100%聞くと言うのではなく、まず第一に「意見を言える」という体制が備わっていること自体に意味があります。
これは、対象が企業内ばかりではなく、顧客、とりわけスーパ―やデパートなど小売店のような不特定多数の客を対象にした店舗で見る光景でもありますが、ここでは特に必要なものです。
ここにある事で、店作り・品揃えなど多くの情報を得られやすい事はおのずと出て来ますから、取得し易い情報源です。
※1評定所:訴訟を扱うところで、鎌倉時代頃からあったが、江戸時代では、最高裁判所に当たる。以前は、重臣の屋敷を使っていたが、江戸時代になって裁判所庁舎が出来たと言う。