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マヤ

『W旦那+(プラス)』第64話 (ホテル②)三代目妄想劇場

2017.11.15 06:05

隆二の計画はこうだ。



ホテルの宿泊券が当たったので、4人で飲み会をしようと剛典と理愛を誘う。



ホテル側にはサプライズパーティーをするので、クローゼットの鍵が壊れていることにしてもらい、使用禁止の札を下げてもらう。



そこに臣と隆二が潜み、後から来る友人を驚かせるという設定だ。



部屋の中には隆二の提案で、検証をするための細工がしてある。



剛典と理愛がチェックイン後に、急な取材が入ったので、二人共参加できなくなったとメールを送る。


ウォークインクローゼットの扉にある鍵穴から、室内の様子を観察し、検証をするという計画だ。



約束の時間より、一時間ほど早くチェックインした臣と隆二は、部屋に細工をしてからスタッフを呼び、クローゼットの中に入り、

外から使用禁止の札をかけてもらった。



万が一剛典と理愛に見つかったとしても、サプライズで驚かそうとしていたと説明すればいい。



ワインやシャンパン、オードブルはセッティングしてあり、後は二人が来るのを待つだけになった。



クローゼットの中はエアコンが効かず、室温も低い。



ホテルに用意してもらった大きめの毛布に二人でくるまる。



隆二「何で二枚ないの?」



臣「俺が一枚で十分だって言ったからだろ。その方があったかいし」



隆二「あ…そう」



臣「隆二」



隆二「なに?」



臣「オバケが来たら俺が守ってやっからな」



隆二はきょとんとして、



「こっち向かってきたらどーする?」



「俺が盾になる」



「マジで?おれ、もし臣が気絶したら、速攻逃げる思う」



「俺を見捨てて?」



「うん」



「冷てぇな…」



「だってオバケ怖いもん」



臣はなんともいえない表情を浮かべ、隆二の肩を引き寄せる。



隆二「変な気起こすなよ」



臣「…お前そればっか…」



隆二「臣、野獣だから…」



臣「人聞きの悪い…」



隆二「不意打ちさせたら、アトラクションのオバケより立ち悪い」



臣「んなこと言うけど、あの時…」



隆二が気配を感じて、臣の口を塞ぐ。



ガチャっと音がして、剛典と理愛が部屋に入ってきた。





End