『羨望④』(続•臣隆妄想劇場79)ショートバージョン
2017.11.14 18:40
隆二「今日の健ちゃん、無口で変だね」
信号待ちで立ち止まり、隆二がひょこっと健二郎の顔を覗く。
隆二「恋でもしてんの?」
健二郎「アホか…んなワケ」
臣「健ちゃんだって色々考え事もするよ」
隆二「なんだよ、考え事って…」
健二郎が隆二の方を見ると、向こうから自転車が猛スピードで迫ってくる。
健二郎が咄嗟に手を差し伸べ、
「あ…りゅ…」と言いかけた時、
臣が隆二の脇に手を入れ、グイッと引き寄せた。
「うわっ!なんだよ?臣っ…」
「お前は…横から自転車来てるだろ!
よそ見しないで歩け」
健二郎(…さすが…臣ちゃん、秒速の速さでガード…)
隆二「ごめん…」
臣の腕の中で赤い顔をして、隆二が呟いた。
健二郎(めっちゃ素直…)
健二郎(今この場に俺がおらんかったら、チューしとるやろな…多分)
健二郎は自分の右手を見つめ、
(俺と二人だけやったら間に合わんかったかも…?)
健二郎は隆二の横顔を見て思った。
(二人が付き合う前は、ずっとつるんどったのにな)
続く