なぜ「旬」と「道地産物」は存在するのか

「旬の食材」とは季節の恵のこと。

春は、イライラや頭痛・自律神経失調症・めまい・皮膚炎・目の病などが起きやすくなります。
山菜は気を休め、貝は熱を鎮め血を補い、海藻類は解毒作用を高めます。

夏は、暑さで火照り・熱感・喉の渇き・浮腫みも生じます。
茄子や苦瓜は水分代謝を高め熱を冷まし、生姜や紫蘇などは消化を助けます。

秋は、急激に気温の変化が起こり、空気の乾燥から肺を傷めやすくなります。咳・喘息・喉の痛み・鼻の粘膜の炎症を起こしやすくなります。
梨や葡萄・牡蠣・帆立は、身体に潤いを与え、胡桃などのナッツ類は乾燥し冷えた空気から肺を守ります。

冬は、冷えることにより腎機能が衰えやすくなります。下半身の痛み・冷え性・頻尿・腹痛・下痢などを起こしやすくなります。
生姜や葱・韮・海老などは血行を良くし、身体を温めます。もち米や山芋なども気力の低下や疲労から回復してくれます。

このように、旬の食材とは
その食材の本来の収穫時期に採れたものであり、
その食材が最も美味しく、
身体にとって、その季節に必要な栄養成分がたくさん詰め込まれています。

又、人工的に環境を整えなくても育っていくので安価です。
良いことづくめの食品であると言えます。

そして、道地産物とは特産物(名産地の産物)ということです。

旬の食材が「身体にとってその季節に必要な栄養成分がたくさん詰め込まれている」ことと同じように、食材が採れる場所にも、きちんとした理由があります。

やはり、その場所に住む者たちにとって必要な栄養成分が含まれているのです。

例を挙げて解りやすいものでお話しますと、スイカやココナッツ(椰子の実)でしょうか。

スイカは日本では夏に、ココナッツは暑い国に育つ植物です。

スイカもココナッツジュースも、喉の渇きを潤し、胃腸の働きを整えて、水分の代謝を促進、食欲不振を改善します。便秘気味の時や、体がだるかったり、気力が衰えている時にも効果を発揮します。

暑い季節・暑い国の特産物は、熱を冷まし身体の中の循環を整えてくれます。天然の経口補水液といったところです。