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2022.4.9-10 SLORIDEレポート

2022.04.12 13:51

クロスミッション勝沼の予習として開催しましたSLORIDE@勝沼ですが、週末前から晴れが続いていたお陰で両日とも路面はベストコンディションで、参加者の方も思う存分ヒルクライムの練習をする事が出来たと思います。それでも尾根に向かうダブルXに使われるウッズのワダチの登りは多少の湿り気も残っており、シングルXレベルの方にはちょっと厳しかったみたいですが。

練習内容としては、過去のクロスミッションで使った事があるシングル~ダブルXのルートやヒルクライムを使いました。ただ、そこを走って~っていう訳ではなく、実践を意識した渋滞時にパスする為のライン取りや、一旦止まってしまった時にどうグリップさせて発進するか?止まらずに最後まで登る為の勢い(モーメンタム)や、発進前に全開で溜めて回転を維持しながらスタートする、キャンバー走行など、普段よりもレベルの高い内容で練習をしました。

キャンバー走行に関しては、noteのTRAINING FOR HILLCLIMB(https://note.com/kervos/n/na4b1f673dbf8)でも書いてありますが、進入する前の助走区間での勢いとライン取りが重要です。有料記事となっていますが、ヒルクライムに関する事をかなり書き込みましたので良かったら読んでみてください。下は記事のほんの一部ですが、キャンバーについて書いてあったので抜粋しました。

シングル~ダブルXに参加される方を想定した今回のSLORIDEでしたが、シングルXに出るといっても、初めてでタマイチを目指しているのと、周回出来るが上位を目指しているのではだいぶレベル差があります。それで今回見ていて思うのは、ヒルクライムが登れるとかいう走破力の差は当然ありますが、それとは別に登れない場合のリカバリーの差が大きいと感じました。

リカバリーが上手いと体力や時間の消耗が少ない為、結果的に再度挑戦する回数が増えるし、体力が残っているから成功する確率も上がります。これはレースでアドバンテージがあるのは言うまでも無いですし、練習時であっても失敗するのが見えているのに無駄に頑張って捲れて起こすのに体力を使うよりも、ダメと分かったら早めに戻って再度登る方が練習回数が増えるので上達するのが早くなります。

まず、助走で振られたり、斜面でスピードが落ちて登れないかもと思ったらアクセルを戻し(重要)早めに止める。停まる時はクラッチは切らずエンストさせてエンジンオフ、エンブレでバックしないようにしたいのでクラッチを握らない。慣れてきて振って横にして停まれるようなら停まる前にクラッチを握ってエンジンを止めずに素早くUターンしてください。

停まる時は斜面に対して真っすぐ停めるのではなく、斜めや横にして停める。真っすぐ止まるとリカバリーしづらいだけでなく、クラッチを握ってしまうと跨ったまま後ろ向きでバックしたり、逆にそこからクラッチを繋いでしまって捲れたりするので、勢いが残っている内なら前に進む慣性を生かしてカラダを進行方向へ振るようにしてバイクを逆に振る動きで斜めにする。振った時のバイクを山側に倒して谷ゴケしないようにする。

斜めに停めたならハンドルを山側に曲げてからクラッチを切ってバックすれば向き替え出来る。横になるまで振れてるならハンドルを山側に切って更にバイクの頭を下に向けるか、谷側に切ってゆっくりとバイクの頭を下に向けて進むかは状況次第で。

もし、真っすぐの状態で停まってしまったり、倒してしまった場合は、そのままだと向き替えする事も起こすことも難しいので、まずフロントタイヤとリアタイヤが斜面に対して垂直から平行になるようにする。登りの時ならフロントタイヤを引き摺り下ろす、下りの時ならリアタイヤを引き摺り下ろして両輪を平行にする事でスキーのエッジを効かせて停まる時と同じようにタイヤが転がらずにブロックで斜面にエッジを効かせて停まる事が出来る。そうすれば起こす事も容易で、真っすぐよりも跨り易いので向き替えするのが簡単になる。

谷ゴケしてしまった時はそのまま起こす事が困難なので、フロントかリアを持ち上げながら(そのまま引き摺るとステップやハンドルが引っ掛かり易い)引き摺り、まず斜めに向きを変える。そうしたら今度は逆側のリアかフロントを持ち上げながら引き摺り、平行に向きを変える。これで180度向きが変わって起こし易い状態になる。ただ、どうしてもこれ以上下に落としたくないという状況は必ずあるので、その時は気合とチカラでそのまま谷から山側に起こす必要がある。上半身のチカラだけでは難しいので、腕のチカラで少し起こしたら、後はカラダをバイクの下に潜り込ませるようにして下半身で持ち上げ、体重も使って山側に押し倒すイメージ。

とにかく、倒してしまうと体力と時間をかなり消費します。なので、倒す原因となる粘り過ぎて投げてしまったり、真っすぐのまま停まるというのを減らす為に早めの判断を下しましょう。失敗を大きな失敗にしない事。失敗した時は最小限のチカラでリカバリー出来るようにする事。

平地でも斜面でもそうですが、向き変えする時は斜面とエンジンのチカラを使いましょう。エンジンを掛けずに押し引きしたりするのは疲れます。エンジンを掛けて斜面に頭を突っ込んでハンドル切ってバックしたり、クラッチをポンポン繋いでピボットを使えば楽に向き変え出来ます。上手い人というのはこうしたテクニックを知っているので、単純に体力があるというよりも、本当に必要な時の為に体力を温存して無駄なチカラを使っていないです。

あとは、この日も気温が高かったのでそろそろ熱中症の心配も出てくる時期です。全く抜けずに動きそうもない渋滞の時は、安全な場所に移動してヘルメットを脱いで頭から水をぶっかけて冷やすと良いです。ヘルメット被ってバイクに跨ったまま渋滞待ちしているよりも短い時間で回復します。たかだか1分かそこら離れたとしてもトップ争いをしているのでもなければ大差ありませんし、むしろボーっとしたまま走る方がミスも増えるし、ロスが多いかもしれません。それ以上に熱中症になるとレース後も影響出ますし、最悪死に至る場合もありますので、無理せずに暑いと思ったり、それなのに汗をかかなくなったならすぐに止まってカラダを冷やしてください。飲み物を飲んで水分やミネラルは取れてても、発汗による気化冷却の限界を超えたら、直接水をぶっかけたり、日陰で休んでカラダを冷やさないとダメですね。

来週末のクロスミッションに出るSLORIDEに参加された皆さんも、そうでないエントリーの方も、怪我や熱中症とか、マシントラブル(バッテリーとかプラグとかね…w あと、レース前日に整備するとアレなんで今週末に準備を整えて)とか無く、無事に楽しくレースを走られる事を祈っています!