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TRAINSIT

ヨーロッパリベンジ2016秋-3-

2016.11.20 12:37

どこまで行っても曇り空が追いかけてくるこの遠征。

ウクライナを去り、陽の光に溢れる地中海気候のイタリアへ向かえばいよいよそこには青空があるはず。だった。

なんでこうなるの?

無気力なまま、何となく観光をし、何となく飯を食って時が過ぎていく。

ある意味贅沢な時間の使い方ではあるがもどかしさもある。

数日が経ち、ミラノからの帰国便を明後日に控え私はフィレンツェにいた。そんな時予報を見ると遂に晴れ間がやってくるという。最後の最後にやってきたチャンスを如何に生かすかか。考えを巡らせた末に出した結論。

フィレンツェからミラノへの道のりに位置し、界隈屈指の鉄道撮影地でもあり、随一の観光地でもあるチンクエテッレ。欲張りを叶えてくれるのはここしかない。

雲一つない快晴のなか岬に三脚を構え、列車を待つ。これこそ地中海ともいうべき強コントラストの景色が曇天に慣らされた目に眩しい。最後の最後にこういった情景を目にすることが出来たのが今回の遠征におけるせめてもの救いか。

行程を終えてミラノへ向かう列車に揺られながらやがて日は暮れていく。ウトウトしているとやがて列車はミラノに到着する。時間はもう21時を過ぎていたか。翌朝のフライトは早くこの日の内に空港に辿り着く必要もありヨーロッパ遠征最後の晩餐とはいえあまり吟味している暇もなく駅近のレストランに駆け込みピザを頼む。

だが流石はイタリアか。見た目大したことない佇まいの店ながら当然のように美味しかった。

ただただ生活しているだけに等しかった今回の欧州遠征。目的を失っただけとは言いながらも特段の目的もなく日本から遠く離れた地で漠然とと生きる行為、それはある意味では次に何時出来るともしれない贅沢な行為であったことは間違いない。他に手立てがあったようなもどかしさはあるがこれはこれで良かったような。