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マヤ

『W旦那+(プラス)』第89話 三代目妄想劇場

2017.12.12 23:00

臣と隆二は急ごしらえのゲストルームに設置したツインベットで休んだ。




あの夜の事は忘れたかの様に振舞っているが、お互いに意識はしている。




5年ぶりに交わした熱い口づけは、

ずっと隆二の心を揺さぶり続けていた。




しばらくは平穏な日が続いた。




理愛は昼間店に行き、夜は臣か隆二が迎えに行き自宅へ戻る。




直己が訪ねてくると、ベッドルームに入り、静かに休んでいるようだった。




この同居生活が始まってからは、

「キスして欲しい」とか「抱いて欲しい」というアクションもしてこなくなった。




隆二「最近すっかり元気がなくなったみたいで、俺達可哀想な事してるんじゃないかな?」




臣「がんちゃんが訪ねてきた時は、そうでもなさそうだよ」




一週間に一度、剛典が理愛を訪ねてやって来た。




その日だけはベッドルームから剛典の話し声と共に、理愛の笑い声がかすかに聞こえてきた。




隆二(ホントだ…理愛ちゃん、笑ってる)




リビングでベッドルームの方を見ながら臣が言う。




臣「がんちゃんといる時は普通に楽しそうだな」




隆二「だね」




隆二「直己さん、粗茶です」




リビングに正座をしている直己の前に、隆二は畏(かしこ)まって熱いお茶を置いた。




直己「おっ…サンキュ!」




直己は足を崩し、胡座をかいてお茶を飲む。




隆二「あー良かった!いつものリーダーだ」




臣「ん?どういう意味?」




隆二「いや…直己さんって、もう心頭滅却し過ぎて、何も飲み食いしなくっても生きていけるようになったのかって…」




直己「俺は仙人じゃないよ」




臣「すいません…」




隆二「へへっ…」




直己「そういや名古屋でロケがあった時、あの子も一緒に来てたけど、がんちゃんにだけは心を許している様だった」




臣「やっぱり…」




End