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星を繋ぐ猫達 《第8章⑨ イクサフィーゴ》

2017.12.11 13:57

2017年が、駆け足でかけていきます。そろそろ、来年の東京個展の準備が始まります。


猫沢さん達は、実は、既に、カンタスカラーナに還っていますが、現在、ここで綴られているのは、2015年の物語を展開しています。


2018年の6月に、再び地球に遊びに来るとの事、楽しみですね。


では、物語の続きをお楽しみ下さい。


画像は、カンタスカラーナのイクサフィーゴ(2代目シヴァ)と、猫沢さんです。東京初個展の時の作品です。



《第8章⑨ イクサフィーゴ》


「明日の午前中、千寿さんちに行く予定だ。彼なら、何かを知っているだろう…」


寅次郎博士は、窓の外に視線を飛ばします。


「私達も、ついていっていいですか?」


サリーと門田さんは、不思議な気持ちになりつつも、地球での初めての任務に、胸を踊らせます。


「もちろん、その為に呼んだんだよ」


寅次郎博士は、金属盤を持ち上げ


「このパーツを、村外れにある巨石群に持っていき起動させる。結界が緩んだ今がチャンス。君達は、彼等を巨石群まで案内して欲しい」


二人は強く頷きました。


「寅次郎博士[呪詛]の周波数を解析しました。所々がほころびていますので、緩めるのは簡単です。彼等が通る為の、安全な道を作りましょう」


「地球で、そんな事が出来るのかい?」


「私達の星の科学技術では可能です。かつては、テラビト達も可能であったはずですよ…この星では、周波数は、全く違う使われ方をしています…」


猫沢さんは、ふと寂しげな表情を見せました。

かつての地球人とは、一体どんな存在だったのか…教科書に載っている太古の地球の歴史を教え込まれた人間達には、一瞬、戸惑う言葉でした。


「猫沢くん。悲しい事に、私達、地球人は、すっかり、その事を忘れてしまっているんだよ…いや、忘れさせられてるんだよ…覚醒した今でも、私は、この地球人の感覚から離れられない…」


寅次郎博士は、苦笑します。70年余り地球人として過ごしてきたせいか[橋渡しの民]の記憶や感覚が、雲を掴むように曖昧である事を、話しました。


「…そのようですね。今まで接してきたテラビト達も、閉ざされた空間の中を生きています。造られた概念や常識と言う枠に縛られ、可能である事を不可能だと信じ込んでいますね…」


猫沢さんは、淡々と、地球人達の様子を語ります。宇宙人から見た地球人とは、どのように映っているのか…?作者自身も、彼等の言葉を文章に起こしながら、ふと思うのです。


造られた概念や常識の枠とは…?一体なんだろう?と…


物語を戻しましょう。


「寅次郎さんよ、イクサフィーゴ達は、左回転の宇宙からやって来たって事かね?」


門田さんは、不思議そうに問いかけます。


「そうだよ。本来彼等は、こんなケースに入っちゃいない。宇宙を光速回遊する生命体さ、彼等は、私に言ったんだ「この宇宙の中には本来の動きとは真逆になっている星がある、そこに私達を連れていって欲しい」と、それ以来、私は、彼等と行動を共にしているんだ」


「ほう、彼等は、高度な知的生命体で謎が多いと聞いている…そんなのと一緒のあんたが、不思議に思えたよ。特殊な任務をこなしてると聞いてたからな」


「あぁ、彼等には随分助けられたよ…」


寅次郎博士は、とても小さなイクサフィーゴが入った懐中時計を見つめていました。


「あ、それは…私が」


猫沢さんは、懐中時計を見つめます。


「そうだよ。君から貰った養殖イクサフィーゴだよ。君達は予想外だったよ。養殖してしまったんだからね。この子イクサフィーゴは、なかなか面白い話をしてくれる」


「私達の星では、宇宙空間に魚型生命体がいますから、なんでもない事です。イクサフィーゴ達のお陰で、生活は豊かになり、素晴らしい星になりました。彼等を連れてきた貴方に感謝いたします」


猫沢さんと猫宮医師は、深くお辞儀をしました。


「君達の努力も、たいしたものだよ。このケースの任務は、難易度が非常に高いんだ。数少ない成功した星なんだよ」


寅次郎博士は、誇らしげな笑顔です。


「だったら、このテラでも成功しますよ!」


猫沢さん達は、目を輝かせて言いました。


「ははははは…だったら良いがね。しかし、もうリミットが近づいているんだよ…」


「リミット?」


「…そのうち分かるよ。猫沢くん達もマゼラン星人救出を手伝って欲しい」


「もちろんです!」


猫沢さん達は、ガッツポーズで応えました。


夜は、静かに流れていき、イクサフィーゴ達は、ゆっくりゆっくりと反時計回りを続けます。


明日、いよいよ[橋渡しの民]達は、千寿氏と対面。


何かが起こります…。


[つづく]


 (※このブログでは、ブログ小説【猫沢さん作品[幻想の魚の秘密]】架空のSF物語を展開中です。


物語と共に、登場猫達の紹介や、作者と猫達との交流を中心に発表しています。


そんな楽しい猫の星の世界観第四弾を、東京.高円寺[猫の額]さんでの個展にて発表いたしました(^O^)


2018年の6月も、幻想の魚の秘密.第5弾を展示決定!お楽しみです。


猫沢さん作品の挿絵のポストカードは[猫の額]さんでも購入出来ますよ(^O^)


※この猫物語は、私の好きなミュージシャン平沢進氏の楽曲をBGMに流しながら浮かんだインスピレーションを元に綴り上げる実験的SF物語制作の一環です)


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