ヴィンテージなEsコルネット
吹奏楽のトランペットパートはコルネットを多用しますし、他にもフリューゲルホルンやピッコロトランペットの指定があったりといろいろ忙しいのです。ミュートも多いし。
東京音大吹奏楽アカデミーの今年度演奏する楽譜を見てみたところ、「Eb Cornet」のパート譜がありました。イーフラット管のコルネット、Es(エス)コルネットという高い音域を標準搭載した楽器で、ブリティッシュバンド(金管バンド)ではソプラノコルネットと呼ばれている高音域担当の楽器です。
今回の楽譜はオプションパートとして書かれているので、演奏しなくても良いのかもしれませんが、今年度からトランペットは僕を入れて7名になりましたので、せっかくなら誰かにやってもらいたい。ただ、Esコルネット持ってる人はいないので、残るは大学の楽器室に存在するか、ですが、そんなの見たことないよ。金管バンドの授業とかないし...
...え、あるんだ!
ありました。2台も。
ケースからしてものすごいヴィンテージ感が漂っていたので不安だったのですが、蓋をあけてびっくり。
見た目まるで新品じゃないか。
確かにヴィンテージなニオイはするんですが、ピストンアクションも吹き心地も良いし、こうした特殊管の最も心配な音程が安定しています。楽器室の方がメンテナンスに出してくださっていたとのことです。この使うか使わないかわからない楽器を、ありがとうございます。
それにしてもこの形状、かなり独特です。
メーカーは、と言うと、何とこれ「ブージー&ホークス」です。ブージーと言うと楽譜出版のイメージが強いと思いますが、楽器を製造していた時代があったようですね。そういえば昔テューバでブージー製を見たことがあった気がします。
さてこのコルネット、どのくらい古いのかというと、楽器室の楽器には保管カードが入っているので正確にわかります。
昭和53年て!
僕2歳です。
44年も前の楽器がこのコンディションとは驚きです。すごい。
楽器室の方がメンテナンスに出してくださっていたようです。ありがたいですね。
ちなみに、Esコルネットって初めて吹いたのですが、マウスピースってどうなっているのか調べてみるとほぼピッコロトランペットと同じサイズで演奏することが多そうなので(金管バンドのソプラノコルネットってメチャクチャ高い音出してますよね)いつも使っているJUN'Sのピッコロマウスピースを楽器に対してヘビーすぎたらしく鳴りが悪く、もう1本持っていたBachの7Eで試したら軽やかでとても相性が良かったです。
Esコルネット楽しい。合奏で吹くのは学生ですけど。
荻原明(おぎわらあきら)