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四季の旅写真Gallery Annex

あなたに会えてよかった(根室本線)

2022.04.17 10:33

4月の北海道。旅行者だった頃は「4月はまだ冬の延長だろう。」と5月まで待つことが多く、実はほぼ初体験。しかし、実際過ごしてみると、雪が消える、福寿草が咲く、儚い雪が降るなど、三寒四温のおもしろい季節。月イチ富良野はどうだろう、興味津々で訪ねた。季節感とともに楽しみだったのが、十勝のキハ40(国鉄色)が旭川に転属したこと。富良野で会えた!(2022/4/14-15)

前回訪問(3月上旬)は、まだ雪景色だった富良野。雪はすべて溶け、フキノトウが顔を出す、絵に描いたような早春風景に様変わり。

1,000メートルを超える山(布部岳)も、冬の白さではない。国鉄色を期待するも、15時台の往復は北海道色だった。

沿線を春探し。日が長いので17時台の往復も余裕で撮れる。たくさんのフキノトウがあった下金山駅で構えると、やってきたのは3月まで十勝で走っていたキハ40_1759国鉄色!!
「あなたに会えてよかったね  きっと  私🎵」と小泉今日子のヒット曲を歌いたくなる気分。

スイッチが入った。返しは絶景で撮りたいと、金山湖の橋に向かう。雪から緑へと春の変化を予感させる森を抜け、東鹿越から折り返しの国鉄色が登場。この場所でこの車両が撮れるとは思いもよらず。JR北海道さん、ありがとう! 

暗くなって富良野駅に到着。駅蕎麦の再開を期待して小腹を空かしてきたが、まだやっていなかった。先ほど金山湖の橋で撮った国鉄色は側線に待機。19時5分発の快速狩勝との並びで撮った。

明日の始発回送は、東鹿越方面を期待して、宿(いつもの富良野ラビスタ)にチェックイン。道民割で5,000円、しかも2,000円のクーポン付と、申し訳ないほどの安さ。

富良野の朝はまだ寒かった。油断してちょっと薄着で震えながら待つこと15分、やってきた始発回送は、北海道色。どうやら国鉄色は滝川に行ったみたい。

返しは、下金山駅。

朝は乗客がホームに並ぶ光景。生きている鉄道、必要とされる鉄道に、なんだか感動。早春の朝らしい、いいシーンだった。

次の下りは、芦別岳バックのポイントへ。すぐ近くに「クマ出没4月6日」との注意看板。熊鈴も持参しなかったのでちょっとドキドキしながらの待ち時間。

金山湖まで深追いせず、滝川方面に向かう。そうすると、富良野9時発の滝川行も撮れるし、東鹿越からの返しの野花南交換も撮れる。というわけで、富良野9時発の滝川行を上芦別で撮る。

続いて10時30分の野花南交換。上り線に、先ほど芦別岳バックで撮った東鹿越からの返しが入線。こうなると下り富良野行は始発滝川行の返しであり、前夜富良野に停泊した国鉄色と確信。ワクワクする交換シーンだった。この国鉄色は富良野止まりなので、午後15時台の東鹿越行に充当される。長い待ち時間になるが、新得・帯広方面には行かず、午後も富良野で撮ることにした。

そして、朝も撮った、布部岳バックのポイントで国鉄色。ずっと曇りだったが薄日が差す素敵な午後だった。

返しを金山駅で。今回の旅の締めの1枚。雪深かった金山駅も、緑の季節を待つ雰囲気になっていた。

4月の富良野、素晴らしい季節感だった。あなたにも会えてよかった。帰りはゆっくり国道237を南下し、ちょうと18時頃、浜厚真を通過。せっかくなので、日高本線を一本獲った。彼岸も過ぎて日が長くなった。

淡々と過ごす隠居生活。細々とやることがあり、退屈ではないがすぐ夜になり印象が残らない毎日。たまに旅に出れば、感動も落胆もあり、1日は長い。記憶にも深く刻まれる。今回の旅も、素敵な記憶が刻まれた。生きているアクセントである。

次の富良野は満開の桜で。白老鉄日記vol.68 あなたに会えてよかった Fin.