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豆腐の間借り

たまにでいいからの日

2022.04.17 14:28

これぞ曇天というような天気。でも日差しはないし風もなく穏やかでノーストレスな日だった。スウェットに春物のコートを羽織る。


目が覚めたら10時。猫らに朝食をやり、ある程度食べ終わるまで待ち、夫を起こして家事をする。大体いつもそうなのだが、今日のお昼も私が、お互いの好物や直近で食べたものとのバランス、気に入っている店の限定メニューなどを鑑みた上で候補店を挙げ、その中から夫に決めてもらう。たまには夫にも候補を挙げてほしいと言うのだが、私に候補を受け入れてもらえないのが嫌だと言って頑なに拒否する。それでも試しに言ってみてと頼んだら「ハンバーガーとか」と言ってきたので、その気分じゃないなと思い「ハンバーガー以外で」と言ったら「ほらだから嫌なんだよ」と笑いながら言われる。しまった。でもほら私、ハンバーガーの気分になかなかならないじゃん。普通はそれを考慮して挙げるじゃん。あと候補って何パターンか用意しておくものじゃん。たまには何も考えず後をついていくだけで楽しく美味しい思いをしたい。たまにでいいから。


そんなこんなでお昼は、長谷に去年オープンしたばかりの長谷CURRY露坐でカレーとなった。穏やかな味付けだがスパイスはちゃんと効いていて油分少なめの体に優しい美味しいカレーだった。付け合わせの野菜も美味しい。日替わりで違うカレーが食べられるみたいだからまた行こう。それにしても長谷周辺は行くたびに感じの良さそうなお店が増えていて驚く。カレー店もじわじわ増えている。露坐の至近距離にはヤム邸の鎌倉店もあるし、woof curryや和田塚だけど鎌倉バワンもある。良い傾向。もっと選択肢が増えるといいな。


食後は、こちらも開業してまだ2年の喫茶あまからに行く。喫茶あまからは、鎌倉最古の神社である甘縄神明神社の参道にある。店内は、店主が選んだのだろう雑貨類が色々飾られていてなんだか和む空間だった。入り口に大きなガラス窓があり、そこから見える木々の緑が美しい。コーヒーも美味しかった。


甘縄神明神社にもお参りする。古いが明るい雰囲気。高台にある社殿からは海が見渡せるし、立派な木があるのも良い。通りすがりの女性二人が「ここ川端康成の家よ」と指差していたので、へーと思ってひっそり佇むその民家をしばらく立ち止まって眺めた。海まで行く。今日は風がないから頭が痛くなったりせず気分が良い。サーファー達が波が来るのを待って波間にぷかぷかと浮かんでいる姿は水鳥みたいだった。鎌倉いとこで桜とかぼちゃと胡桃のきんつばを買い、帰宅。


買ってきたきんつばで早速お茶をする。お茶はルピシアのはちみつ林檎の緑茶。きんつばもお茶も美味しい。きんつばは鎌倉いとこのが一番好き。皮がむっちりしている。私はむっちりしている食べ物が好きなのだ。ういろうとか。ういろうは山口県の御堀堂のが一番好きです。山口のういろうはわらび粉を使っているから(他の地域は米粉のことが多い)、むっちりしつつ瑞々しくぷるんとしている。お茶の後は小一時間気持ちよく昼寝。私が風呂に入っている間に、夫がスーパーに買い物に行ってくれた。一緒に片付ける。


N子さんの『別居日記』を読み終える。私が選ばなかった道を進むN子さんを応援する気持ちで一気に読んだ。N子さんもよく映画も観ていて、その感想が簡潔かつ的確で良いなと思う。例えば「朝が来る」は「おもしろかったけど木漏れ日や鳥や光に語らせすぎなのでは」とだけ書かれている。そういやそうだったと面白い。Filmarksに残している自分の感想を見返したら案の定長かった。


矢野顕子のカバーアルバム「SUPER FOLK SONG」を聴きながら日記を書いて、マチ子に点滴。2時ごろ就寝する。