社員が辞めない環境づくり〜セカンド・チャンスの大切さ〜
前回の記事で紹介しました若手社員が辞める要因(ここにリンク貼る)の1位は、
「キャリアの成長が見込めない」でした。
今の時代、終身雇用という前提が崩れかけており、会社が社員の安定を一生保障するという事は望めなくなりました。若手社員もその流れを理解してるからこそ、自身のスキルやキャリアアップを通して自分自身を安定させようと考えているのです。
従って、今の会社に一定程度のキャリアやスキルアップが望めないと判断した場合、簡単に退職を考えるのです。
じゃあ、どうすれば良いのか?事例を見ながら考えてみましょう。
若者に大きな仕事やプロジェクトは任せる
「成長したい」と言って入社してくる若者は多いと思います。そこで実際に若者に新規事業やプロジェクトを任せてみますが、大抵は失敗や撤退、プロジェクトが頓挫して終わる事になるかと思います。
となると、経営陣は「せっかく任せたのに失敗か。」という落胆やリスクの高さから若手にプロジェクトを任せるのを止めたり、渋ったりするでしょう。
すると今度は、若手が「仕事を任せて貰えないなら辞める」となって負のスパイラルに陥るのです。
セカンド・チャンスを与える
若手に大きなプロジェクトを任せて成功する確立はかなり低いでしょう。経験を積んだベテラン社員ですらそれ程高くはないと思います。
なのでまず、若手の成長のためという意識を常に持っておく事です。
そして、失敗した社員には必ずフォローアップしてあげる事がとても大切になります。失敗した人はどんな人であろうと落ち込みますし、プレッシャーを感じます。それをそのままにしてしまうと、若手が失敗を恐れてチャレンジしなくなってしまい、会社やその人の成長にとってもマイナスになり、最終的には辞めてしまうのです。
セカンド・チャンスとはその人が再度活躍する機会を提供してあげる事です。その失敗経験を活かせそうな部署への異動を手伝ったり、その人が次の小さな成功を経験するまで何度も面談するなど、何とかフォローアップしてあげる事が重要です。
エース社員に任せる
とは言え、セカンド・チャンスを与えたとしても若手に新規事業を任せるのはリスク高くて難しい。という方も多いと思います。
そういう場合は、自社の若手の中で結果を出して活躍しているエース級社員を何人か決めて、その人達に任せるのが良いです。ただ、これでも新規事業の5年生存率は50%ぐらいだと思います。ここから失敗した人へのフォローアップが大切だというのは前に述べましたが、こうすると、他の若手が頑張りだすのです。結果を出せばより大きな仕事を任せて貰える、そして先に失敗した人が次の機会で活躍している姿を見ると、その失敗経験も活かせるんだという安心と期待にも繋がるでしょう。
離職率や社員の成長に悩んでいるという人事や経営陣の方々は是非、試してみては如何でしょうか?
人事の悩みはみんな同じ
「うちの会社は何故こんな離職率が高いのだろう?」「何故若手が活躍出来ないんだろう。」
人事はその職業柄、課題や悩みを社内に相談しづらいため1人で抱え込みがちです。しかし、1人や自社だけを見ていても打開策を見つける事は難しです。
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