No.594「小さめの品物棚」「皆様、お気を付けを！！」「デパ地下の寅さん」
2020.09.05.No.594
今回も商品をご紹介しようと思います。今回は先日作った小さなもの用の棚から紹介します。
なな.
上の段左から
粒マスタード
レンズマメのサラダ、雑穀ハンバーグなどの隠し味に多めに入れています。味の決め手です。
本葛
お腹を壊した時、食事が食べられないときの葛練りに。風邪の初期の葛湯。料理のとろみに。お菓子に。家庭の常備品です。
バニラエキストラクト
オーガニックバニラをアルコール抽出したバニラエッセンス。デザートに使っています。
ドライイースト
廃蜜糖を時間をかけて培養しています。私はホームベーカリーで使っています。
ベーキングパウダー
アルミニウムフリーのベーキングパウダーです。
はちみつ
ユーカリとハーブの2種類です。
ココナッツオイル
熱による酸化に強い油で、揚物がカラッと揚がります。25度以下で固まる性質があるため店のマクロビケーキに良く使っています。
ホールトマト缶
100円のトマト缶とオーガニックのトマト缶では味が全く違います。
ホールとうもろこし缶
国産のトウモロコシの缶詰です。お弁当に重宝されている？みたい。缶が小さいところが使い勝手が良い。
タヒニ（胡麻ペースト）
和名は練り胡麻。鹿北製油の産地詐称以来胡麻ペーストといえばアリさんのこれ。醤油と混ぜて胡麻和え。シロップと混ぜて胡麻ジャムなど使い方自由です。
ピーナツペースト（クランチ入り）
こちらも甘くないので料理にも使えます。胡麻和えじゃなくピーナッツ和えのお浸しもとっても美味しいですよ。もちろんお好みのシロップと合わせてピーナッツバターにしても。
「 皆さま、お気を付けを！！ 」
高 志
数年前から母が足の付け根が痛いと言いだした。最初の頃は、少し歩いては立ち止まりを繰り返していたのだが、そのうちに杖が無いと歩けないようになった。それでも、買い物などは自分でこなしていたのだが、ある時買い物の帰りにいよいよ歩けなくなってしまい休んでいると、それを見ていた近所の方が荷物を持ってくれ家まで付き添ってくれたそうだ。
いくら不自由でも、自分で何とかできるうちは頑張ってこなしていたが、他人に迷惑をかけるようになると次第に腰が重くなるのは必然だ。
それでも、病院やリハビリ施設などには自分で行っていたのだが、予約時間に間に合わなくなったり、バスの乗降にやたらと時間がかかったりして、段々と足が遠のいてしまった。
整形外科の診断によると変形性股関節症とのことで、いくら周りの筋肉を鍛えても悪くなるスピードを遅らせる程度の効果しかなく、人工股関節に置換する手術以外に処置法がないらしい。
普段お世話になっている循環器科や心臓内科の担当医からも手術を勧められ、渋々ながらその方向で話を進めようとしていた矢先の出来事だった。
朝早く、僕になり変わる人物から電話があり、いわゆる”オレオレ詐欺”にまんまと騙されそうになったのである。数日後に人工股関節センターでの診療が控えていたため、その確認にと電話をしたところ珍しく通話中であったため、変だなという思いに駆られた。
しばらくして再度かけ直すと、普段通り繋がったので要件を済ませて電話を切った。その直後、母から電話があり『今、電話した？』と聞いてきた。こちらにしてみれば、電話をしたも何も電話したでしょ！？という気持ちで、もしかしたら痴呆が始まったのかと本気で心配したのだが、よくよく話を聞いてみると、先ほど僕が電話した時に電話中だった相手が僕を装い少しでも良いからお金を貸してほしいと言ってきたというのだ。
声の調子も違うし、変だなという思いもあったようだが、仕事の関係でミスをして返済に苦しんでいるというから憔悴しているのだろうかと思ったとそうだ。
偶然、その直後に僕が連絡をしたから良かったのだが、もししていなかったら郵便局にお金をおろしに行くところだったらしい。
今の僕の仕事について大方知ってもいるのだが、切羽詰まるとこんなにも易々と騙されてしまうものなのか。その詐欺電話では、しばらくしたら母の家に別の者がお金を取りに来るということだったので、すぐさま母の家に行き大事に至らないようにと対応したところ、何度かしつこい電話がかかって来ていたが、留守番電話にして相手が話すまで待ったところ、それ以降事なきをえて済んだ。
冷静に考えてみれば、つじつまの合わないことばかりのため、何で簡単に騙されたのかと憤慨もしたが、文さんに話したところ『もしも伸の名前を語って仕事に失敗して補てんしなければならなくなったと言われたら、私だって騙されちゃうかも！？』というので、母親というものはそういうものなのかと思うようにした。
数日後、地域情報誌に藤沢市内において同様の詐欺が多発しているのでご注意くださいという記事が掲載されていたので、最悪のケースに至らなかっただけ良かったかと胸を撫で下ろした。
何年も前からニュースで騒がれており、今や誰でも『オレオレ詐欺』『なりすまし詐欺』の存在を耳にしているのだが、その存在が無くならないのはこういうことらしい。
ただでさえ、新型コロナウィルス問題や災害級の気象条件が重なると、人は不安になるものである。悪意というものは、そうした心の隙を巧妙に突いてくるものらしい。自然災害なら仕方が無いと思えるものだが、皆さまくれぐれもお気を付けください！！
「 デパ地下の寅さん 」
マナ
6月で、勤めていた病院を辞め(雇止めにあった)、7月半ばからデパ地下のお持ち帰り寿司店で働いている。まだ、手巻き寿司しか作ったことがない。ほとんど店頭での接客、レジ打ち、パソコンでの売り上げ計算などしている。レジといっても、スマホ決済や電子マネーもあるし、昨日から自治体で発行する商品券まで増えてきた。数年前、コンビニで働いていた時は、こんなにややこしくなかったのにと思う。世の中が進んだのと、歳とったのが相まって、そんな気がしているだけかもしれない。
うちの店の横の店舗は、週替わりの出店なのだ。今風にいうとポップアップ・ショップなのだ。
この間は、対馬の鯖寿司、穴子寿司のお店、次は、ニラ饅頭や中華点心のお店、その次は洋食屋のコロッケのお店、そして揚げ物のお店、今は厚切りポテトチップスに蜂蜜やバニラ・フレーバーをトッピングしたものを、お洒落な大きなガラス瓶に入れて、スコップですくって売っている。「のり塩」がおいしそうなので、買おうかと思ったら、200ｇ1080円で、びっくりしてやめた。このお店は、売れ残っても明日売れるから、夕方になっても値引きはしない。
毎週、お店も人も替わるので、楽しみにしている。
鯖寿司のお兄さんは、ほんとうは寿司職人じゃないんだって、見様見真似でやってるだけだって言ってた。謙遜かもしれないけど、すごいやん。習ったりしなくても、ちゃんと握れるんだから。お兄さんがいなくなった後、うちの店の前でお客さんがキョロキョロしてるから、声をかけたら、お兄さんのお 店を探していた。
「あの店、どこ行ったんですか？」て聞くから
「今は、福岡です」と答えたら、残念がって、うちの鯖寿司買ってくれた。
ニラ饅頭のお店は、お兄さんが憂歌団の木村充揮に似てて、よーく見ると眉毛が入れ墨だったんで、おっかなかったんだけど、やさしい人だった。彼女か奥さんか知らないけど、手伝っている金髪の女性に「ちょっと休んできたら」「煙草、まだ、ええんか」とか、しょっちゅう声をかけていた。揃いの赤いエプロンが妙に似合ってた。
揚げ物店のお兄さんは、ここのデパートの客筋が悪いとぼやいていた。気前が悪いらしい。 「買い方が、ちがうねん。買い方が！」言うだけあって、このお兄さんは売れ残りを気前良くくれた。
日本のあちこちのデパート、回っているらしい。うちのようなところは、よく売れるデバートと抱き合わせになっているから、仕方なく出しているんだって。次はどこに行くのか聞いてない。客筋のいいところだったら、いいね。
もう少し、親しくなったら、デパートにどれだけ払っているのか、どうやったらそのネットワークに入れるのか、行く先々気も遣うやろし、売れなかったらどうするのか、とか聞いてみたいのだけど、みんな親しくなる前に行ってしまう。
冷暖房効いたところで、酔っ払いにもからまれず、出店して日本中を回る。働きながら、いろんなところを旅する。これも有りちゃう。 私の空想癖のウェブが一瞬にして、紡がれていく。