平成写真本2作、タイトルの差を自己批判
星野勲さんの写真による『平成函館忘れない』(令和4年3月26日刊)と
自分の写真で構成した『好きな函館 好きだった函館』(令和3年10月20日刊)。
どちらも基本的には平成の函館を撮った写真で構成している。
いずれも少部数の発行で、
前者は公称300部、実数400部、後者は1000部。
少ない部数とはいえ、北海道新聞「みなみ風」での紹介効果もあってか
星野さんの『平成函館忘れない』は、
一昨日、取次に追加オーダー40部を渡した後、
手元に残ったのは僅か2冊で
版元からほぼ捌けてしまった状態となった。
弊社としてはめったに起こりえないことで
もっと刷っておかなかったことが悔やまれるほど。
一方、『好きな函館 好きだった函館』は
只今版元在庫が535部。
出て行った465部がすべて売れてくれていたらいいのだが、
いつも1部、2部と、ごく小ロットでしかオーダーのこないAmazonでさえ
まだ7冊も在庫があるから、売れ行きは推して知るべし。
星野さんの平成本の部数を少なくしたのは、
このように、自分の平成本の売れ行きが悪いから、
弱気になったというのもあるけれど、
単刀直入に言えば、星野さんの本の方が、評判がよかったということだ。
「評判」とか言ったって、非常にレベルの低い話で、お恥ずかしい限りだが…
それはなぜか。
きっとタイトルのせいかもしれない。
星野さんの方が、助詞を抜いた分、スピード感があるし、
内容についても「平成函館」と具体的だ。
一方、自分の方は、私小説のようで、どんな内容だか伝わりにくい。
読み手にとっては、赤の他人である著者が、
函館のどこが好きだとか、好きだったとか、
そんなの関係ねぇだろー、ということだろう。
負け惜しみのつもりはないけど、
仮に著者がアイドルとか有名人だったら、
こんなタイトルでも売れる可能性はあるかもしれない。