友禅染め作家、長友由紀さんの袱紗仕入れました
友禅染め作家、長友由紀さんの袱紗(箱入り)仕入れました(絹、袱紗のサイズ 約27 x 27 cm)。彼女は東京芸術大学で染色を学び、金沢の卯辰山工芸工房で研修を終えています。ロンドンの工芸品の殿堂 Victoria & Albert Museum にも作品が収蔵されています。彼女が金沢に住んでいた頃共通の友人を介して知り合い、その後僕が彼女の作品のファンになったと言う訳です。これから少しずつですが長友さんの作品を扱っていくつもりです。彼女の作品には独特のウィットがあり、それとディテールを俯瞰する面白さがあります。全体的に抑制が効いていて媚びておらず良いですね。この袱紗額に入れて飾ってもいいかも知れません。彼女が富山にホタルイカ釣りに行ったときの印象で製作したそうです。
店に入って来るなり訊いてもないのに、アンティークショップ巡るのが好きなんです、とか、アンティーク見るのが好きで、とか言う人が偶にいます。そういう人は大して見もせずに大体直ぐに店を出て行きますし、僕から見るとアンティークが好きな人には余り見えません。何かが本当に好きな人はそう軽々とそれが「好き」だとは言わないものです。本が良い例ですね、軽い感じで「本好き」を名乗る人は大体大して読んでもない人が多いようですし、本当に読書してる人はそう易々と本好きだとは言わないものです。本でも音楽でもアンティークでもその世界にどっぷりと浸れば「好き」という簡単な言葉では収まらない感覚が備わって来るもの。勿論最初は好きでその世界に入った訳だが、やがて好きだけで続けられる程甘くないのが分かってくるのも事実。僕ももし、アンティークや本が好きかと誰かに問われたら、確かに好きだけど、「好き」という気持ちの中に色んな感情が複雑に付随してる訳で、だからストレートに好きです、とは中々口からは出て来ない。恐らく人間が持つ「好き」という感情は時間を伴ってそのような多面体のような感情の複合体になって行くのではないでしょうか。そう思います。そもそも「好き」って言う感情自体正体のよく分からないものですからね、、。