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12/16 ひとのまさんお話会 ありがとうございました!

2017.12.18 00:24

こんにちは、松本佳奈です。

12月16日のことを文章にするのは難しいです。あの雰囲気は、あの場にいた人にしかわからない気がする。まあ何を書くにしてもいつもそう思うんですけどね。

今回のことは特に。


そもそも、シンガーソングライターとしての私を知ってこのブログを読んで下さっている方からすれば「お話会?なにそれ?」という話かもしれません。


ざっくり言うと、

私は自分の活動を人にわかりやすく説明するために「シンガーソングライターです」と名乗ることが多いですが、自分では肩書きはあまり関係ないなと思っていて。


絵も描くし、文章も書くし、

ネットを使って宣伝や販売もするし、イベントの企画運営もする。

イタリアのレッジョや、フィンランドの教育に興味がある。人が生まれて死ぬことに興味がある。

忙しい飲食店をまわすことも好き。


肩書きなんて何でもいいのです。

興味があればお話会も主催するのです(笑)



「ひとのまさんお話会」は、たまたまFacebookで『富山に、年齢性別や立場関係なく誰でも300円で利用できる「ひとのま」という古民家がある』のを知って、直感で「話を聞きたい」と思い、すぐさま「千葉に来てもらえませんか」とメッセージを送ったことで実現しました。


どんな人が来るのか、どういう話をするのか全くわからなかったけど、でも絶対に大丈夫!という謎の確信がありました。


集客も、来るべき人が来るから心配しなくても大丈夫!と、正直特に何もしませんでした。

結果オーライ!

来るべき人が来ていました。


「行けなくて残念!」という方もたくさんいましたが、きっとそういう方は今がタイミングじゃないんだと思います。


普段のライブでも「行けなくてごめんなさい」というメッセージやコメントをたいてい毎回何通か頂くようになりました。それだけ認知度が上がった、ライブに行きたいと思って下さる方が増えたということなので「有難いな〜」と思う反面、「謝罪メールいらな〜い!」とも思っています。


みんな自分の生活が一番。あくまで私がやっていることは皆さんにとって「娯楽」であり「無くても生きていけること」だから。


「仕事が休めなくて」

「体調が悪くて」

「法事があって」

「家族が入院して」

もちろんそちらを優先してください(笑)

謝らないで〜!

謝ることじゃないよ〜!


予約頂いていた場合はお店やmatsumotokana.info@gmail.comまでキャンセルの旨を伝えて頂けると助かりますが、ホームページなどで告知を出した瞬間に「行けませんすみません」とコメントが入るとこちらも悲しい気持ちになります。


個人的に「来れますか?」と私から聞いた場合を除いては、「行けません」コメントは頂かなくて大丈夫なんです。

「いいんですよ〜!義務じゃないので〜!来れる時にまたぜひ〜」という返信を今年だけでも多分100通以上しました(笑)

もうお腹いっぱいです(笑)


来れる時がベストタイミング。

行けない時、気が向かない時はタイミングではないのです。

私が年老いて歌えなくなってライブができなくなる前にはちゃんとおしらせします。「そろそろ来ておかないと私が死にそうです」と(笑)


話が逸れました!

ひとのまさんお話会。

こちらが、富山から来て下さった宮田隼さん。個人塾を経営する傍ら、古民家コミュニティハウス『ひとのま』を立ち上げて約7年。

15日は岐阜で講演だったそうで、

富山→岐阜→千葉

の長旅…。ありがたいです。


初めてお会いしましたが、さすが日々様々な人と関わっているせいか、もともとのお人柄なのか、誰とでも瞬時に「しばらく会っていなかった懐かしい友人」ような雰囲気でわいわいお話していたのが印象的でした。人間力とはこのこと!


お話会の会場は、千葉の大多喜にあるチーズ工房【千】senさん。最初は木更津にしようかなとも思ったのですが(大多喜は、木更津から車で約50分)想いが共通している人とこのイベントを開催したい!と思った時、真っ先に浮かんだのが【千】の柴田千代さんだったので、ここにしました。

千代さんと宮田さん。

着ている服の色が被っていて爆笑の様子(笑)


千代さんは日々、声なき微生物たちと会話をし、発酵させ、チーズを作っています。築120年の古民家を自分で改装し、月に一度お店をオープンして販売。毎月の販売日には大勢の人が千を訪れます。

毎年5月には「寺子屋」というイベントを開催。子どもたちが発酵について学んだり、牧場を見学したり、実際にチーズを作ったり…食を通じて生きることを学べる場づくりをしています。

朝9時。千の台所をお借りしてご飯を炊き、お味噌汁を作りました。参加して下さった方と一緒に食べるお昼ご飯の準備。


11時から2時間、宮田さんにお話をしていただき、残れる方はそのあと一緒にご飯を食べながら感想をシェアする時間を取りたいなと思って。「ご飯と味噌汁はこちらで用意するので、おかずをご持参ください」というのがこの日の決まり。


準備をお手伝いしてくれたのは「キャンプ体験でしかご飯を炊いたことがない」という中学生の柊聖くんと、木更津の宅老所で働く私の友人みっちん。

柊聖くんは私のファンの方の息子さんで、今年は度々ライブのお手伝いをしてもらっています。

「包丁はゲームの中で人を斬るのによく使います」とゲーマー発言をしていた柊聖くんでしたが、ごぼうを切るのめちゃくちゃ上手かった。どうやったらこんなきれいに揃った薄切りができるんだ。


写真は魂を抜かれるからNGだそうです(笑)

柊聖くん、みっちん、ありがとう。


前日から泊まり込みで会場設営をしてくれたのは北九州から来たむっちゃん。そして竹灯籠作家の末吉さん。書道家ばーばら。

椅子や机の移動から写真撮影から食器洗いまで、一日走り回ってくれました。

ありがとうございます。


お話会の写真は後日いただくことになっているので、先にご飯を食べながらシェア会の様子を。(写真は岡野悟朗さんより頂きました。いつもありがとうございます)

たくさんの持ち寄りおかずが並んだ食卓。

なんて豪華で贅沢なお昼ごはん!

それぞれが今日の感想を話し、それに対して宮田さんが返していき、話しはどんどん濃密に。

気付けば1時間半が経っていました。

しかしあっという間だった!

世間では「タブー扱い」されがちな話題も、なんだか笑って話せちゃう雰囲気。たくさん笑いました。時にはシリアス。


DV(ドメスティック・バイオレンス。家庭内暴力)、ひきこもり、不登校、生活保護、ホームレス、精神疾患、身体障害、貧困、自殺、アルコール中毒、ドラッグ、窃盗…


宮田さんの体験談。『ひとのま』を訪れる人たちの実話。そして参加した方々の体験談。お話を聞いたり、話したりしながら、それぞれがそれぞれの問題を自分に置き換えて考える…濃密な時間でした。

途中、千代さんが「私からの一品持ち寄りは、作りたてのモッツアレラチーズ!」と、その場でチーズを練り練り!

この日の朝、裏の牧場から届いた搾りたての牛乳。午前中発酵させていた乳酸菌。

この時間のために千代さんが準備したモッツアレラチーズは格別の味でした。

お湯を加え、温度や状態を肌感覚で見ながら練り上げられていくモッツアレラ。職人技。

あったかくてふわふわで、弾力もあって、食べ応え充分。「美味しい〜!」とみんな感動。

千代さんのチーズは世界を平和にします。

千代さん、ありがとう。


最後まで残った人たちで記念撮影。

ご参加ありがとうございました!

肝心の『ひとのま』さんのこと、全然書いてないな…。ここでは書き尽くせない。宮田さんのお話を実際に聞いてほしい。


宮田さんは「俺は365日、24時間、古民家を開けているだけ」と言っていました。特に困っている人を救いたいとか、相談に乗りたいとか、思っていないと。ただ、来るものは拒まない。楽しく生きたい、それだけ。


この姿勢がとっても自然体でした。


私は、最近でこそ少なくなりましたが、ライブの後に「佳奈ちゃんを救ってあげたい!」というあぶねぇメッセージをもらったり、「カウンセリングしてあげたい!」というヤバイ人が寄って来ることが一時期頻繁にありました。たぶんライブを見て、歌を聴いて、「この子、病んでる!」と判断しての心遣いなのでしょうが、私からすると「うるせえなお前誰やねん。お前こそ病んでるわ。まずは自分をカウンセリングしろよ」と思っていました(笑)


わかっていても、自分で消化できるまで時間がかかることがある。ここまでは他人の助けを借りるけど、ここからは自分で解決していくしかない、というラインがある。

生い立ちや境遇は死ぬまで抱えていきていくしかなかったりする。

ケースバイケース!


宮田さんの姿勢は、「支援」じゃなくて「友人として一緒に考える」。だから心地よいんだと思いました。


長くなりました。

ここまで読んで下さった方がどれだけいるんでしょう。奇特なあなた、ありがとうございます。


『ひとのま』が気になって仕方なくなったあなた、宮田さんのお話を聞いてみたくなったあなたは、こちらをご覧くださいね。そしてぜひ富山に足を運んでください。

私は来年行きます。


NHK ETV 特集 

『ひとの ま・人と つながる 一軒家 』2017.06.24

今日も穏やかな一日でありますように。

愛を込めて!



松本佳奈