【ぎふママ減災スタディ通信15】 災害時に悩まない! 生理のための備え
いつ発生するか分からない災害。
そのために備蓄をしている方も多いのではないでしょうか。
その備蓄品内の生理(月経)のための備えは万全ですか?
トイレの問題だけでなく、いつ始まるか分からない生理への備えも重要です。
今回は、災害時に悩まないために今からできる生理への備えを考えていきましょう!
・災害時の生理で困ること
いつ発生するか分からない災害。
同様に生理も急に始まります。
まずは、実際に被災した方々が生理で困ったことをご紹介します。
①個人の備えだけでは足りない
月1回の生理で、どのくらいの生理用品を使用しますか?
万が一、避難生活が長引いた場合、備蓄している生理用品が足りなくなる可能性があります。
「自治体の備蓄品でまかなえるのでは?」
そう考えている方もいるかもしれませんね。
実際に、東日本大震災や2016年の熊本地震後の一部の避難所では、生理用ナプキンの個包装が『一人一つずつ』支給されるという配布方法だったそうです。
【岐阜市の生理用品備蓄量は?】
岐阜市では、12歳以上〜50歳以下の女性を対象に生理用品を1人1日あたり6枚として3日分を備蓄しています。
人それぞれ生理周期や量は異なりますが、岐阜市の備蓄量を見ると個人で対策しなければいけないことが分かりますね。
②支援物資は早いもの勝ち!?
大規模災害の発生直後は、流通機能が停止し発災から3日程度は被災地外から支援物資が届かないことが予想されています。
発災してから時間が経てば経つほど、生理用品の需要が高まりますよね。
そのため、支援物資へ人が殺到し配布場所で早いもの勝ちの状況が発生する可能性があります。
一方で、周りへの配慮から支援物資を追加でもらいにくいとの声もあったそうです。
③下着が汚れても交換できない
生理中は、経血で下着が汚れることもありますよね。
災害時、断水の影響で汚れた下着を洗うことができない可能性も。
また避難所の場合、下着を洗ったり干したりすることにも抵抗を感じる方が多いのではないでしょうか。
そういった理由から、経血で下着が汚れても交換できないとの声も多く聞かれたそうです。
④ニオイも気になる...ゴミ出し問題
災害時、生理用ナプキンを汚物として捨てる際のニオイや仮設トイレにゴミ箱がないなどの問題も。
【岐阜市の避難所でのゴミ出しは?】
また、ニオイだけでなく捨てる際の見た目も気になってしまうようです。
・【確認】備えておきたい生理用品5つ
では、具体的に何を備えておくと良いか気になりますよね。
ここでは、備えておきたい生理用品をご紹介します。
①生理用ナプキン
普段使い慣れている生理用ナプキンを、1周期分は用意しておきましょう!
災害時は、生理用ナプキンを長時間つけっぱなしにしてしまい、かぶれに繋がる恐れもあります。
可能であれば、2〜3時間で取り替えられるように準備しておくのがおすすめです。
●ローリングストックがおすすめ●
生理用品の備蓄は、ローリングストックがおすすめです。
生理用品は、3年程度の保管期限が推奨されています。
いざ使用するときに、劣化していた...なんてことがないように、普段から少し多めに買っておき、使った分だけ買い足すローリングストックで備えておきましょう!
○タンポン
タンポンは、生理中に膣内に入れて経血を吸収させる生理用品です。
経血が漏れにくく、肌がかぶれにくいのがメリットです。
また、生理用ナプキンと比べコンパクトなので、備蓄の際に場所をとらないのもポイントとなります。
ただし、長時間の使用は腟内で雑菌が繁殖しやすくなる恐れも。
4〜8時間で交換するようにしましょう!
ご自身の経血の量や生理周期に合わせて、生理用ナプキンとタンポンを併用するのもおすすめですよ◎
●使い慣れておくことも大切●
タンポンは、挿入に慣れるまで時間がかかるといわれています。
タンポンを備蓄していても上手く使用できない恐れもあるので、使い慣れておくことが大切です。
○吸水ショーツ
吸水ショーツとは、ショーツ自体が水分を吸収してくれるショーツです。
生理用ナプキンなどがなくても経血を吸収してくれるので、ムレを感じず快適に過ごせると最近話題になっていますよね。
吸水ショーツは、繰り返し使えるうえ場所をとらないので、下着の替えとしても備えておくのがおすすめです。
ただし、吸水ショーツを繰り返し使うためには、通常の下着と同様に水で洗って乾かす必要があります。
災害時、断水などの影響で水が確保しづらい状況での使用はおすすめできません。
○サニタリー袋
生理用ナプキンやタンポンなど、使い捨ての生理用品を捨てる際にサニタリー袋があると安心です。
特に、中身の見えづらいものや消臭効果のあるものがおすすめです。
【岐阜市避難所情報】
岐阜市では、簡易トイレ用の備品としてサニタリー袋のような物が用意されているそうです。
万が一、サニタリー袋が足りず必要な場合は、避難所にて相談してみましょう!
▶︎ママのための防災BOOKより
子どものオムツゴミにも使えるので、少し多めに備蓄しておくと安心ですね。
○デリケートゾーン用シート
災害時、しばらくお風呂に入れない可能性もあります。
特に生理中は、経血によるムレやニオイで不快感を感じる方も多いのではないでしょうか。
デリケートゾーン専用のシートでこまめに拭き取り、清潔を保つことでかぶれやムレを軽減できます。
また、子どものおしりふきで代用するのもおすすめですよ!
・大人だけじゃない!子どもと考えたい災害時の生理
災害時の生理について、大人だけの問題と考えていませんか?
初潮前の子どもをもつご家庭では、小学校中学年頃から災害時の生理について考えてみましょう!
☑︎一緒に備える
まだ初潮を迎えていないお子さんも、災害時に初潮を迎える場合も考えられますよね。
災害時は、ただでさえ不安な状況に。
いざというときに、子どもが不安にならないよう、生理についての知識を伝えるのが大切です。
生理用ナプキンの使い方や生理周期についてなど...確認しながら子どもと一緒に備えてみましょう!
また、月経周期の安定しない思春期のお子さんをもつご家庭でも、今一度生理周期や経血量を確認しながら備えておきたいですね。
☑︎作ってみよう!手作り布ナプキン
いざというときに、タオルやハンカチがあれば布ナプキンを作ることができます。
子どもと一緒に作ってみましょう!
【作り方】
ハンカチを下着の大きさに合わせて2つの角を内側に織り込む
折り込んだ真ん中にティッシュやガーゼ、布など、吸収力のあるものを入れる
【使用方法】ティッシュやガーゼ、布をこまめに交換する。
ショーツと布ナプキンの間にラップを当てることで、経血がショーツにつくことを防げますよ!
・災害時に困らないために、今から備えを
みなさんは、現時点の備えで災害時の生理に対応できそうですか?
ただでさえ被災後はストレスを感じてしまいます。
心身のストレスを少しでも軽減するためには、今から備えをしておくことが大切です。
災害時、生理に困らないように今一度備蓄品を見直してみましょう!