「育てにくい」こそ「個性」
今日は、最近ママさんたちのご相談から感じた事を率直に。
毎月開催している「子どもの個性を磨くアートセラピー」
男の子も女の子も、本当に個性豊かな子どもたちが、それぞれの特質をそのままに、
アートワークでその才能を発揮してくれています。
現代の子どもたちに、
(こんな言葉は使いたくないのですが、今回はあえて使わせて下さい)
発達障害やまた、そこに限りなく近いグレーゾーン(カラフル)な子どもが多いというのは、実際に子育てをしているママさんなら周知の事実かもしれませんね。
子どもの成長段階から見れば子どもが大人のように全て完璧にこなせなくて当たり前ですし、子どもによって、発達の速度も違うのですが、集団に入ると、ついつい、「人と同じであること」に目を向けてしまいがち・・・。
ウチの子、普通じゃないんじゃない?
みんなと仲良く遊べない。集団に交わらない。
他の子にできる事がウチの子はできない。
子どもとは思えない、大人びた発言をする。
何度言っても通じない。あまり言葉を発しない。などなど・・・。
育てにくいと感じる様々な理由があります。
療育や支援を受けているお子さんもいらっしゃいますが、
その子たちの特徴もそれぞれです。
年少の男の子、スイミングと公文と英語に通い、毎日元気に遊び、とても賢い男の子です。
そのお母様は「ウチの子は、人とコミュニケーションを取るのが苦手で、空気が読めないし、育てにくい」と感じているようです。
ですが、4、5歳であればまだまだ他のお友達と上手にコミュニケーションは取れなくてもそれ程気にしなくても平気な年齢ですし、その男の子はお話もよく聞き、自分の思いも言葉にできるお子様なのです。
子どものことを周囲にはわかってもらえず、ママ友に相談しても「男の子なんてそれが普通だよ!」と言われることで虚しさを感じるとおっしゃっていました。
そこで、
療育に通わせながら今後、時期を見てそれなりの検査をしようとお考えだそうです。
アート教室に通ってくれている自閉症スペクトラムの子は、そもそも会話が成り立たない事が多く、突然、話題とは関係の無い事を言い出すなど、お母様も、普通の子どもと同じように育てようとしても、本当に何も通じないのだと伺った事があります。
確かに、その子はいつもテンションが高いというか、元気に動き回るイメージで、自分の思った通りに行かないと感情を抑えられずに怒ったりしていました。
また、いつも手を繋いで、人を引き寄せるような行動もあったのですが、これは、性格的に親しみやすい性格なんだなぁ~と、私自身は思った記憶があります。
時々会う位では、正直、その子に障害があるかどうかはわからない訳で、ちょっと、癇癪が出てるんだなとか、その程度にしか感じないのですよね・・・。
ですが、毎日毎日、その子と関わるご両親(特にお母様)は本当に、本当にストレスばかりが溜まる日々なのだとおっしゃっていました。
もちろん、障害にも様々なレベルがあるので、これも、私が出会った子の一例です。
ですが、間違いなく、グレーゾーンと言われる子どもたちが多いことも事実なのです。
療育に通っていて、診断は無いけれど、例に挙げた男の子のお母様も養育者として
「育てにくい」と感じているのが事実な訳で・・・・。
「個性を伸ばして」と言われる事に関しても、
本当に日々忙しなく過ごしていると、「そんなあっけらかんと何言ってんの!」
「『育てにくい』と言えているうちは、まだ余裕があるんだよ!」
などと思われるかもしれません。
脳機能は目に見える訳ではないので、本人に日常生活での困りごとがあるようでしたら、
やはり専門家による対応が必要になります。
その上で敢えて考えたいことは、
「育てにくい」って一体、どういう事なのか?
それは恐らく、親としての感覚なのだと思います。
親の思った通りに育てられるかどうか・・・・。
周囲と同じにできるかどうか・・・。
アート教室には、障害があるとかないとかで参加して頂いている活動ではありません。
ただ、アートセラピーという活動を通して、子どもの成長を見守り、その心に寄り添う大人がいれば良いな。という思いから始まっています。
その子自身の発達に合わせて、個性に合わせて、
周囲の大人がのんびりと見守ってあげる事、
出来ないことをできるようにと穴を埋めるのではなく、
出来る事を伸ばしてあげる事、
幼児期には特にこういった視点が後の子どもの自信につながるため
とても重要だと感じています。
アートで自分を表現することで、
それを大人に認めてもらう事で、
自分を認めてあげられる。
他者と関わる事で自分を知ることができる。
そして、感性がどんどん磨かれていく。
心を安定させて過ごすことが幼児期には特に大切だと考えています。
それを経て、他者を認めて敬う気持ちが養われます。
その為にはママもゆとりを持って過ごして欲しいと思います。
「人と違う部分」や「育てにくさ」こそが、
その子のとてつもない才能になり得るのです。
だからこそ、じっくり育んであげたいですね♡
どんな些細な事でも、話して楽になるのであれば、どうぞ、いつでもご連絡下さい。
障害があろうとなかろうと、
あなたの子どもは、大切な大切な、かけがえのない命なのです。
どうか、生まれくる瞬間の気持ちを思い出して下さい。
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