咲くや此の花 ナニワズ
2022.04.29 01:25
(2022/4/24 青森市・東岳)
難波図(なにわず)
ジンチョウゲ科ジンチョウゲ属/落葉小低木
名前の由来について諸説あり、
- オニシバリという植物の長野県方言で、長野県人が北海道に生育するオニシバリに似た本種をナニワズと呼んだところから、という説。
- オニシバリの別名であるナツボウズ(夏坊主)が転訛してナニワズとなった説。
- 古今和歌集にある和歌「難波津に咲くや此の花冬ごもり 今は春べと咲くや此の花」から。「咲くや此の花」は本来なら早春に咲く梅の花のことだが、雪深い北国では残雪のある早春に咲く黄色い花に、春到来の感慨を表した「難波津」の歌を重ねあわせて"ナニワズ(難波津)"と呼ぶようになった説。
などがある。
福島県〜福井県ラインを境に、北東の東北・北海道・樺太等に分布し、"エゾナニワズ(蝦夷難波図)"・"エゾナツボウズ(蝦夷夏坊主)"とも呼ばれる。
それより南西には、ナニワズの同属で名前の元ともなった"オニシバリ(鬼縛り)"・別名"ナツボウズ(夏坊主)"が分布・生息する。
ナニワズとオニシバリの共通の特徴として、花期は早春で、良い香りのする黄色いラッパ型の4枚の萼片を開いた花を何個か、放射状に生える大きな楕円形の葉の真ん中に咲かせる。
"夏坊主"の別名は、夏になると一旦、葉っぱを落とすところからついたモノ。
花言葉:永遠不滅