『W旦那+(プラス)』第95話 三代目妄想劇場
2017.12.18 23:00
隆二「逃げた…」
隆二は臣に呼びかけた。
「おみっ‼️おみ…俺を一人にしないでよ‼️」
するとSWAYが跪(ひざまず)き、臣の脈をとり、全身の様子を見て、隆二に告げた。
「大したことはない。気を失ってるだけだよ」
隆二「ほんと?…臣……良かった…」
隆二は臣をきつく抱きしめた。
「間に合ってよかった…」
胸をなで下ろすSWAY。
通路に座り、臣をしっかり抱きしめている隆二を見て、SWAYが呟(つぶや)いた。
「すげ…三代目のボーカルって、
めっちゃ仲いーんだな」
しばらく経って、途中で公園に寄り道をしていたと言って、理愛と剛典が臣のマンションに帰ってきた。
まだ二人にはこの事を伝えないでほしいという隆二の要望もあり、何も知らない二人はベッドルームに入っていった。
ゲストルームのベッドに臣が眠っている。
隣で心配そうに隆二が見つめ、すぐそばにSWAYが立っている。
SWAY「今朝直己さんから連絡があって…」
『S.A.K.U.R.A.』の収録をした頃より、SWAYは「言霊の力」で邪悪な物を追い払う能力を身につけた事を話し始めた。
あのMV収録現場は、何か特別な空気が流れていて、
SWAYのラップや、直己の殺陣(たて)は
鬼気迫るものがあった。
何度か実際に邪悪な気を感じ、追い払うことに成功したと話すSWAY。
同じような能力を身につけた直己にだけは、その事を報告していたという。
SWAY「俺は追い払うしかできないけど、直己さんの力はもしかしたら、それ以上かもしれない。」
隆二「そうだったんだ…SWAY…おかげで助かったよ…」
SWAY「お礼なら直己さんに…」
隆二「ん……」
二人がベッドの方を見ると、
「う……ん」と言って臣が目を覚ました。
End