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性犯罪に若者を守る新設案、公訴時効は延長へ|法制審

2022.05.02 00:05


【政治・社会報道】 法務省(大臣:古川禎久)は、令和四年四月二十八日に第七回『法制審議会-刑事法(性犯罪関係)部会』を開催した。議題は「性犯罪に対処する為の法整備について」。


今回は諮問第百十七号に係る以下五点を議論した。


  1. 『刑法』第百七十六条の罪に係る猥褻な挿入行為の同法における取扱いを見直す事(第一の四)
  2. 性交等又は猥褻な行為をする目的で若年者を懐柔する行為(いわゆるグルーミング行為)に係る罪を新設する事(第一の六)
  3. より長期間に亘って訴追の機会を確保する為、公訴時効を見直す事(第二の一)
  4. 被害者等の聴取結果を記録した録音・録画記録媒体に係る証拠能力の特則を新設する事(第二の二)
  5. 性的姿態の撮影行為及びその画像等の提供行為に係る罪を新設する事(第三の一)

一に関しては、以下の三案が出た。



二に関しては、以下の二案。



三に関しては、以下の二案。



四の「性的姿態の撮影行為」では、「一の対象を二の態様・方法で撮影する行為をした者は、●●●に処するものとする」案。

  1. 対象;性器若しくは肛門若しくはこれらの周辺部臀部又は胸部下着性交等又は猥褻な行為をしている姿態
  2. 態様・方法密かに拒絶する意思を形成・表明・実現する事が困難である事に乗じて。「強制性交等罪」や「強制猥褻罪」等の犯罪行為が行われる機会に


同じく四の「性的姿態の画像の提供行為等」は以下の案。

  1.  (上記)一の撮影行為により生じた画像又はこれが記録された物を提供した者は、■■■に処するものとする
  2. 電気通信回線を通じて、物への記録及び記録の提供を伴う事無く(上記)一ノ一の対象の影像を一ノ二の態様・方法で送信した者は、▲▲▲に処するものとする



五の「有罪判決による没収」は以下の案。


同じく五の「行政手続による没収・消去」は以下の案。

  1. 行政手続上の制度として、アの対象画像について、イの措置を採る事ができるものとする:ア 対象画像(① 新設する「撮影罪」に当たる行為により生じた画像。② 「児童ポルノ」を構成する姿態に係る画像)。イ 措置(① 刑事事件の押収物に対象画像が記録されている時は、対象画像が記録された物を没収し、又は電磁的記録である対象画像を消去する事。② ①の押収物に記録されている電磁的記録である対象画像が、その押収物に電気通信回線で接続している記録媒体に記録されている時は、その対象画像の保管者に対して消去を命じる事
  2. 一の措置は、捜査機関が行うものとし、当該措置に対する不服申立ては、当該措置を採った捜査機関の上位の機関に対して行政上の手続として行うものとし、更に不服申立てが為された時は、裁判所が審査を行うものとする



次回は六月八日を予定。


修飾:FPhime

画像:配布資料16 検討のためのたたき台(第1-6 性交等又はわいせつな行為をする目的で若年者を懐柔する行為(いわゆるグルーミング行為)に係る罪を新設すること)/法務省