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【ブログ】新人紹介 SH田村魁世[同志社大]

2022.05.04 08:58

この春、5人のルーキーを迎えたヴェルブリッツ。いずれもユース世代の代表歴を持ち、関東と関西の大学ラグビーを沸かせた将来性豊かな選手ばかり。その横顔を紹介していこう。


SH田村魁世[同志社大]


〜一度リセット、ゼロからスタート〜


同志社大在籍時、SHとSOの「二刀流」でならした田村魁世。魁世という名前には「世界の魁(さきがけ)になるよう」という父の願いが込められている。


昨季は同志社大の共同キャプテンとして、チームを大学選手権8強に導いた。同志社大にとって大学選手権出場は3季ぶりで、勝利は5季ぶり。古豪を復活のルートに戻した。


柔道で活躍した父譲りの強靭な身体、クレバーなプレーで関西リーグで存在感を示していたが、残念ながら5月に肩を手術するため、今シーズンのデビューはお預け。肩は高校時代からたびたび痛めており、大学のラストシーズンも、フル出場はできなかった。

「最終学年だし、キャプテンだったので、様子を見ながら試合に出てました。高校のときからずっと脱臼癖があったんですけど、今回の手術を乗り越えたら、そういった不安もなくなるかなと。1回リセットして、ゼロからスタートです」

大学時代からきちんと自己管理を続けているが、このオフは体重が増えた。

「大学時代は毎日ラグビー漬けだったので、この時期しか休めないなと思って。好きなもの食べちゃったんで、体重は増えました(笑)」


現在は再び管理中。合宿所で暮らしていた大学時代から体調を考え、自炊生活。会社の寮暮らしの現在、鳥ハムにはまっている。

「低温調理器が欲しいんですけど、なくても沸騰したお湯に30~40分つけておいたらできちゃう」


朝はオートミールを様々にアレンジして食べる。毎朝5時に起床、40分ほど寮の周りを散歩して、頭をすっきりさせて始動。夜9時には床に就いている。

「新しいルーティンを作りながら、いい生活リズムを作りたい」


大学進学時に同志社大を選んだのは文武両道を続けたかったから。社会人でラグビーを続けるにあたっても、仕事と両立させることを考えた。

「一番の理由はラグビーを続ける上で、上達できる環境が整っていたこと。そして、人生はラグビーを終えてからのほうが長い。日本を背負っている大きな会社で働くチャンスをもらえました」


大学3年までは10番もこなしたが、昨季は社会人でSHに専念するからと9番に固定された。リハビリが終われば茂野海人、福田健太、梁正秋ら実力者の揃うポジション争いに参戦する。

現在はコンタクト練習以外のタッチフット、ウエイトや走るメニューをこなしている。

「まずはしっかりケガを治すこと。足は使えるので、フィットネスを落とさず強化していきたい。今のうちに貯金を作っておこうと、オフのときも早めにグラウンドに行って、ウエイトしてます」


同期入社にはU20、高校日本代表でともに戦ったSO丸山凜太朗がいる。来季、リーグワンで同期HB団の姿も見られそうだ。

たむら・かいせい/SH/171cm80㎏/1999年12月15日生まれ/鎌倉RS→横浜RS→桐蔭学園高→同志社大/高校日本代表、U20日本代表、ジュニア・ジャパン


文/森本優子