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テマヒマ

竹藪

2022.05.04 22:24

おはようございます。


暮らし、味わう。


民藝と発想をモノサシに

食を通して暮らしの豊かさを提案する

古民家セレクトショップ&カフェ テマヒマ

プロデューサー、バイヤーの太田 準です。


昨年4月30日に亡くなられた立花隆さん。その

立花さんを取り上げたNHKスペシャル「見えた 何が 永遠が 〜立花隆 最後の旅〜」

を観ました。死への恐れについてこのブログ

でも何度か書いたことがありましたが、知の

巨人とも言われた立花さんが最後にどのよう

な死生観にたどり着いたのか?ということに

大変興味があったからです。


立花さんは亡くなる前に、墓も戒名も要らな

い、遺体はゴミとして捨てて欲しい、集めた

10万冊とも20万冊とも言われれる膨大な書籍

は古本屋に売って欲しいと周囲に伝えていた

そうです。


番組の中で、立花隆さんが語っていた印象的

な言葉がありました、

竹藪というのは、竹一本一本は地下茎で実は

繋がっていて、竹がある山はそれが1つの生

命でもある。同様に人間の知的な営みや知識

の体系も繋がっている。

立花さんはそれを「いのち連環体」と呼び、

限りある命が支えあってるとした上で、それ

が続いていくことを「いのち連続体」と呼ん

でいました。

そして竹藪のの竹の一本として、自分がど

うありたいか、どうあるべきかを考えさせら

れました。


1  広く学び続ける

立花さんは、知識というものが現在ますます細分化、断片化、専門化していることに警鐘

を鳴らし、総合化することが大事だと主張し

ていました。以前、井戸というタイトルでブ

ログを書いた時に、井戸に喩え、同じ場所(専

門分野)を掘り続けることで一般化•汎用化出来

ることがあるといったことを書きました。テ

マヒマでも民藝だったり発酵だったりをより

深く学ぶことで他に応用出来ることがあると

思いますが、それだけでなくそれ以外も含め

広く学びたい、繋ぎ合わせていきたい、そう

も思いました。立花さんは人間1人1人が学び

高めることにより教養人になる、自ら学び、

より高い知を求め、集積することで超人類・

超進化の域に達するのでは?と述べていたよ

うに思いますが、それは知を外部化するAI(人

工知能)とはまた違う方向性を志向しているよ

うに感じます。


2 伝え続ける

動物の場合、世代を越えて伝承される情報は

遺伝情報しかないが、ヒトの場合は、はるかに大量の情報が言語情報として伝えられてい

く、それは人間だけが獲得した新たな遺伝の

形式だ、という話がありました。ちょうど

近読み終わった「生物はなぜ死ぬのか」(小

林武彦)とシンクロするところがあっていずれ

それもまたブログで書きたいのですが、この

ことも僕には刺さる言葉でした。僕たち夫婦

には子供は居ないので遺伝的な意味では伝承

出来ないのですが、1で学んだ知識をまずは

いのち連環体の部分として、竹藪の竹の一本

として伝えるという役割を果たすことは出来

るかもしれません。よくこのブログでも書い

ているように、テマヒマはお買い物を楽しむ

場、お事や会話を楽しむ場としてだけでな

く、目的とは違った何か別のものをお持ち帰

り頂きたいと考えていますが、その一つはや

はり「知」なのだろうなと思います。


立花隆さんは最期、「無になる」という選択

をした、そんな心境に達したのではないか?

と番組ではまとめていました。インディオの

「人間は死ぬために生きているのだ」という

言葉や、立花さんの「人間は死すべき運命に

ある、それを自覚したときに乗り越えられる

」という言葉を紹介していました。周囲には

やりたいことをやり切れた、とも語っていた

と言います。立花さんが生きてらっしゃった

ら、この2〜3年のコロナ禍を、最近のウクラ

イナのことを、どのように見てどのように考

えるのか?聞いてみたい気がします。


ちなみに死への恐れということについて言え

ば、死の向こうに、死者の世界、霊界は無い

、意識も全く残らないと立花隆さんは言って

いましたので、残念ながら?解消したわけで

はないのですが。。。


高槻ポタスト2日目の昨日、お越し頂きまし

た皆様ありがとうございました。いつもお越

し頂く方、お久しぶりの方、初めての方、さまざまでしたが皆さんじっくりゆっくりお選

び頂けてよかったです。高槻ポタストも今日

がいよいよ最終日。11時オープンで皆様のお

越しをお待ちしてます。

それでは、好いモノ、好いコト、好いトキを

テマヒマで。今日も好い一日を!