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【小説】魔法の小瓶 -8-

2017.12.20 10:20

ラストだよー(・ω・)

お付き合いありがとーねぇー



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エド「……えっ?」

モロ「??」


自分の一言に、アップルパイにたかっていたその場の全員の視線が集まり

エドウィンは時間が止まったように固まった。


数秒の沈黙のあと、少々自信を無くした小さな声で続ける。


エド「あの…私が砂漠地帯の配達に時間がかかるから…雇った…と」

一同「……」

エド「…いうこと…では…??」

一同「……」


そしてさらに続く、無音。


最初に、元気に沈黙を破ったのは、モニカだった。


モニ「え~~~!そうじゃん!」

エリ「その手がありましたね」

姫「ふむ、なかなか名案じゃのう。のう、フラよ」

フ「…ううん…確かに、一理あるけれど…」

レ「いいじゃない、ほら、ココもどうせ部屋余ってるんでしょ?」


エド「…あの」

モロ「? ???;」


本人たちが一番混乱している様子で

矢継ぎ早に発言を繰り返す客人たちへ目を移す。


レ「モロクくん、ここで働けばいいのよ。ね」

モニ「やったー!私、いっぱい遊びに…じゃなくて、依頼に来るね!」

モロ「えっ えっと…??」


盛り上がる客人たちに言い寄られながらも、

その後ろで口元に手を当てて考え込むマッド・フラに目を向ける。


エリ「いけませんか?フラさん」

フ「はは…ありがたい提案ではあるけれどね。」


その言葉に、モロクに詰め寄っていた2人が勢いよく振り返った。


モニ「えー!なんで?」

姫「乗りかかった船、と言うじゃろう」


詰め寄られたフラは、気を使うような笑顔で答える。


フ「素晴らしい案だとは思うけれど…彼はまだ子供だし、この世界にも慣れていない。残念ながら、我が社は安全と信頼を大事にしたいのだよ」


モニカが、ええ~ と、残念そうな

それでも反対とも言えぬ、複雑な声を絞り出した。


エド「あの…すみません、私がすっかり勘違いをしてしまって」

フ「いやいや、私の説明不足だ。すまなかったね」

姫「しかし、モロクとやら。住処も行く宛も決まっていないのじゃろ?」

エド「!」


住処も行くあても決まってない。

その境遇はまるで、自分がこの街に来たばかりの頃のようだと、エドウィンは思った。


エド「フラさん…。」

フ「そうだね。落ち着くまで、事務所の空部屋を使って構わないよ。」


良かったですね、モロクさん。

……そう、エリカが声をかけようとしたとき

モロクが ピョン! とイスから飛び降り、フラの足元へと駆け寄った。


モロ「あの、ぼく…はたらきます!」

一同「!」


モロクは、キッと、遙か上にあるフラの目を見上げて続ける。


モロ「ぼくも、できることがあるなら、やりたい!ありがとうって、とっても、嬉しかったから…!」


フ「…気持ちは嬉しいけれど」

姫「本人がこう言っておるのじゃ。子供のやる気を削ぐわけではあるまいな?」

フ「しかし力仕事が…」

レ「砂地なら千人力でしょ?ありがたい戦力じゃない~」

フ「そうは言っても」

モニ「あっ フラさん、私モロクくんに依頼するよ!」

フ「いや…」

エド「フラさん、どうでしょう。研修性ということで…私が指導しますから」


フ「…うぅ…」


フ「皆でその目はやめてくれないか…!!」ダッ

レ「コラッ!逃げないの!!」 がしっ!!


鏡の中に駆け込もうとしたフラの腕を、レイがガッツリと掴んで止める。


レ「いいじゃない。ここに協力者は沢山いるわ。」

モニ「わたし、モロクくんのお客さんになるよー!」

エリ「上手に働けるようになるまで、私たち相手に研修をすれば良いんです」

姫「それは良い案じゃな。ウチの下ぼ…ムサシにも、注文させよう。」


エド「フラさん」

フ「……はぁ……こうなっては仕方ないね。」


レイの手から逃げようと引っ張り合っていたフラの腕から だらりと力が抜ける。


フ「…彼はまだ子供だが…その、"人の役に立ちたい"という強い気持ちを信じることにしよう。」


トランステック・カンパニーの経営者はそう言って ゆっくりと事務所の奥の部屋に入ると

黒手袋の中に、小さな金属製のバッジを乗せて戻ってきた。


鏡の形をしたそのバッジには、T/Cと文字が浮かんでいる。


フ「モロクくん。ここで、働いてくれるかい?」

モロ「……!」





ハイッ!!!!



──これは、泣き虫で頑張り屋の少年が 居場所を見つけた時のお話。



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おまけ