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季語の“真の力”

2022.11.19 12:39

https://woman.excite.co.jp/article/lifestyle/rid_Jisin_1979920/ 【夏井いつきさんが知ったかぶり記者を叱咤!季語の“真の力”語る】より

「俳句は“季語から作る”、と思い込んでいる人が多いです。だからおうちで俳句を作ろうとしても、『家の中には季語がないから作れない』と壁にぶつかるわけですよ。おうちにあるのは、“俳句のタネ”。そう考えれば、家じゅうのモノで俳句を作れるはずです」

そう話すのはバラエティ番組『プレバト!!』(TBS系)のコーナー「俳句の才能査定ランキング」でおなじみの夏井いつきさん(64)。芸能人が作った俳句への、舌鋒鋭くもユーモアある添削が人気だ。

『夏井いつきのおウチde俳句』(朝日出版社)の著書もある夏井さんは、「俳句作りのハードルは高くない」と優しく説いてくれた。

「季語というのは、その俳句を作った人の気持ちや、そのときの情景をイメージできるようにするためのものなんです」

記者が、「たとえば『春ごたつ』というのも季語としてありますよね?」と問いかけると……。

「そういう季語だけをまず知ろうとするから、俳句のハードルが上がってしまうの!まずは、いちばん簡単な『〜の風』や『〜の空』から始めてみてください。そのうえで、いろんな季語を使いたいという人は、『歳時記』(季語の辞典)を手に取ってみるのもよいでしょう」…

たとえば、家のテーブルの上にある「砂糖とミルク一つずつ」に季語を足して俳句を完成させてみよう。

「(1)『春の風砂糖とミルク一つずつ』、(2)『梅雨ぐもり砂糖とミルク一つずつ』。皆さんはこの2つの俳句を見て、どのような情景を浮かべましたか?(1)は、その人がコーヒーを飲むことを楽しみにしているような、明るい情景が浮かんでくるでしょう。反対に(2)は、家の中でひとり、寂しそうにしているイメージを持つはず。これが“季語の力”です」

でも、身のまわりにあるもので季語がないかもやはり気になるところ。一般的な『歳時記』や、夏井さんの著書『夏井いつきの365日季語手帖』(レゾンクリエイト)を見てみると、5〜6月の季語として「ビール」「扇風機」「香水」「バナナ」などが挙がっている。俳句を作るさいに、これらを使ってみてもよいかもしれない。

「『俳句を作ったことがない』という人はまだまだいます。でも、俳句を作ることって、そんなに難しくないことがわかったでしょう。まずはメモ帳を手に、タネ探しから!」

(取材:インタビューマン山下)

https://www.koukouseishinbun.jp/articles/-/7526 【基本からわかる俳句の作り方 季語の使い方、感情が伝わる工夫、高校生の作品例は<PR>】より

「創作活動って興味はあるけど、何をしたら良いかわからない…」そんな方に必見!創作活動をするにあたってのポイントを、第24回全国高校生創作コンテスト俳句の部の受賞者と高校教員に聞いた。

俳句の創作ポイントを押さえよう!

水沢高等学校  小笠原 祐子 先生

―俳句の魅力を教えてください

■俳句を通して、自然や私たちの日々の生活を再確認できること。

■季語を知ることで、世界がひろがること。

例えば、雑草に見えていたものが、季語としての名前を知ると個性ある植物になります。

風がいろいろな風になって光ったり薫ったり黒くなったり白くなったり金色になったりします。

■全国に俳句友達ができること。

【基本とポイント】

①季語の力を信じる

季語は読み手との共通理解をはかる優れものです。季語のイメージを十七音の中で繰り返す必要はありません。苺と言えば「甘い、赤い、おいしい」ということがわかります。花火と言えば「夏の夜空、咲いているよう、ドーンと音がする、浴衣で見に行く」などのイメージを含みます。季語の説明はせず、イメージを踏まえて発想を広げることが大切です。

②情景が浮かぶように作る

俳句は一瞬を切り取ることができます。逆に時間経過は不得手です。どこで何が起こっているのかがわかるように詠むとすっきりした俳句になります。

③感情は読み手に任せる

楽しい、悲しいなどの感情は、物の様子に込めます。作者の感情は奥に隠しているけれど、読み手に伝わる句を目指しましょう。

④たくさん作る

作った一つの句をよりよくしようと推敲することも大切ですが、悩んで進まなくなりがちです。違う言葉の使い方でたくさん作ることをおすすめします。

⑤誰かにみてもらう

俳句は「座」の文学といわれます。お互いの句を読み合うことで上達します。

はじめて俳句に取り組む方は「①②③を踏まえて自己紹介句」を作ってみましょう。

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中七 ○○○の好きな\好きな○○○○  (○には名前を入れます)

上五 □□□□の(□には四音の好きな物) もしくは 下五 五音の好きな物  

 (季語を選ぶ。風や雨の季語でなんか好きだと思うものを選ぶ。)

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【例】 

「 青嵐太郎の好きなオムライス 」

オムライスというちょっとかわいらしい物が好きだけど、青嵐という季語から太郎の爽やかさや力強さを感じます

「 春の雨太郎の好きなオムライス 」

やさしい雨の降る日、美味しいオムライスを食べている太郎の姿が想像されます

「 ジョギングの好きな高橋風光る 」

春の光のなか、ジョギングをしている髙橋の姿が想像できます

「 ジョギングの好きな高橋空っ風 」

寒くてもジョギングを欠かさない髙橋の姿が想像できます

④⑤のために句会がおすすめです。匿名の状態で提出した句を読んで好きなものを選びます。選ばれると嬉しいですよ。身近に俳句をやっている人がいない場合にはネット句会もあります。「青嵐俳談」等の若者向けの俳句投稿欄に投稿してみることも楽しいです。

―俳句の創作を行うことで、身につく力はどんなことだとお感じでしょうか

・世界が新しい目で見る力

 ・言いたいことを的確に伝える力

 ・相手の伝えたいことを読み取る力

「俳句はやめるほどのものではない」と俳人の正木ゆう子先生がおっしゃっていたのをお聞きしたことがあります。表現の一つとして少しずつでもやってみてはいかがですか。

 こちらも必見

  審査員を務める 堀本裕樹(俳人)に聞いた、創作のコツはこちら

受賞者インタビュー

最優秀賞 山口県立熊毛南高等学校  濵口 美咲 さん

―このコンテストに応募しようと思った理由を教えてください

授業での取り組み、夏休みの課題として。 

―受賞作品の誕生秘話(こんな場面で思いついた など)や込めた思いを教えてください

実体験・・・インターネット社会・リモート社会となり地域との関わりが少なくなった中、回覧板で地域との関わりを増やして欲しいという願い。

―受賞作品の創作にあたって、工夫したこと、苦労したこと、楽しかったことをそれぞれ教えてください

・工夫したこと・・・誰でもわかるように難しい言葉を使わなかったこと。

 ・苦労したこと・・・すぐには思い通りの作品にならなかったこと。

 ・楽しかったこと・・・俳句のテーマを見つけていくこと。

―受賞作品の創作を通して、得たことや成長したことがあれば教えてください

1つの作品に試行錯誤をし続けたら良い作品が生まれること。

―これからコンテストに応募する人に、創作にあたって心がけるとよいことなど、アドバイスをお願いします

・自分の伝えたいことが初めて見る人にも伝わるか、色々な人に見てもらうこと。

 ・創作を楽しむこと。

―日頃から取り組んでいる創作活動を教えてください

・俳句

―その創作活動はいつ頃から始めましたか?興味を持ったきっかけは?

小学2年生、運動会のスローガンを母親に褒められたことがきっかけ。

―創作活動の魅力はどんなところですか?

俳句は5・7・5の17音で自分が見た景色や心情を伝えることができるところ。

―創作のこだわりやポイント、ルーティーンのようなものがありましたら教えてください

一日一つ俳句のテーマになる景色や心情を見つけること。

指導教諭インタビュー

山口県立熊毛南高等学校  徳永 京子 先生

―本コンテストにはどのような位置づけで取り組みましたか

現代文の授業の一環として各学期に一度俳句の創作を行っている。コンテストには夏休みの課題として俳句を提出させた。

―ご指導はいつ、どのようにされましたか

各学期に俳句の創作、その前後句会、ビデオ視聴、教科書の俳句の鑑賞などを行う。

―具体的にどのような指導・アドバイスをされていますか

基本の型(季語・五・七・五)を確認すること。

心情語をできるだけ使用せず、物で表現すること。

―創作活動に取り組むことは、高校生にどんな効果があるとお感じかお聞かせください

仲間と関わりながら(アドバイス・観賞)、楽しんで創作する活動になっていると感じている。また、自分の感動を作品にすることで客観的に見つめることができる。