SS スタースクリーム 新破壊大帝 レビュー 2022.05.08 04:40 今回のレビューは、トランスフォーマー スタジオシリーズ より、“SSー76 スタースクリーム 新破壊大帝” です。 “トランスフォーマー ザ・ムービー” の劇中シーンで有名(?)なスタースククリームの新破壊大帝戴冠式を再現できるセットアイテムが、スタジオ86シリーズで登場しました。 “新破壊大帝 スタースクリーム” と呼ぶほうがしっくりくるんだけど・・ ザ・ムービーの劇中において、冒頭からオートボットの初代レギュラーメンバーを次々と血祭りにあげていったディセプティコン部隊。 ついに地球のオートボット基地を襲撃し、オプティマスプライム以下、さらに多くのオートボット戦士を亡き者とする(それまでのテレビシリーズの緩さはなんだったかの?)わけですが、その戦いで破壊大帝 メガトロンが重傷を負います。オプティマスとほぼ相打ちというかたちですね。 ひとまずの目的を達成したディセプティコン部隊はメガトロンら負傷者もとりあえず回収してアストロトレインに乗り込み撤退。 しかし途中、宇宙空間にメガトロンとスカイワープ、サインダークラッカーそしてインセクトロンといった負傷者たちを放り出してしまいます。 それから新たなリーダーを決めるためのバトルロイヤルが勃発(アストロトレインの中で)。 コンストラクティコンはデバステーターに合体する(アストロトレインの中で)も、フレンジーのハンマーアームの振動一発(アストロトレインの中で)で合体が解かれたり、そして結局は全員で殴り合い・・ まぁなんやかんやあってスタースクリームがリーダーとなることで最終的にみんな納得したようですね。 というわけで基地に戻り、粛々と戴冠式が執り行われる、と。 そのときのマントを纏い、王冠を被った姿のスタースクリームが、今回スタジオ86版として発売されたわけです。 過去にはマスターピースで同様のオプションが付属したものはありました(玉座はなかったかな?)が、いわゆる通常ラインでは初めてだと思います。 スタースクリーム本体はアースライズ(ER)版ボイジャークラスの流用(一部新規金型仕様)で、そこに各種オプションを追加することでリーダークラスに格上げされています。 まさしくニューリーダー。 スタジオシリーズなのにWFCトリロジーから流用するという点については、過去にも実写版のコグマンやKSIボスがロストエイジ放映時に発売されたTLKシリーズの流用で発売されているので、今回それが非実写系にも広がっただけ、という感覚です。 逆にスタジオ86版ジャズを流用したジャックポットがキングダムの限定アイテムとしてWFCトリロジーに導入されていますし、さらにいろいろごちゃ混ぜなバズワージーバンブルビー(日本未導入)とかいうシリーズまで出てきているので、もはやシリーズ間の垣根などほぼないものと思われます。 もう全部まとめて、ただトランスフォーマーでいいよ(笑)。 それでは、レビューしていきます。パッケージ 前回のパーセプターのレビューでパッケージの仕様が変わっていると言いましたが、リーダークラスではさらに大きく変更されています。 外箱では内部を確認できる透明プラ製のウインドウが完全になくなり、正面は全面にイラスト描かれたものになりました。 今まさに人生の絶頂を迎えている(?)スタースクリームの栄光に満ちた姿が描かれていますね。 まさか、このあとすぐに死・・いや、まだ言うまい。 裏面の仕様は変わりません。 サイズもやはりこれまでのものよりも縦横がわずかに小さくなっています。 厚みは変わりません。 中にはこんな感じで入っています。 もちろん、簡易ディスプレイベースの付属は踏襲。しかしモノを固定するための台紙は外から中が見えない仕様ということもあり、パーセプターとは違って無地段ボールになっています。 本体と玉座の固定は紙紐で。その他の付属品はビニール袋に入った状態で裏側にテープ留めされていました。 マント以外はビニール袋の中でさらに紙で包んでありました。スタースクリームロボットモード まずは本体のみで。 基本的にER版のままですが、若干の違いが見られます。 ということで、先にER版と比較しながら見ていきましょう。 左がER版、右が今回のSS版です。 まず目に目える造形定期な変更点として、拳が新規造形のものに変更されています。 親指以外の4指が一体で可動し、平手状態にできるようになっています。 もちろん5㎜軸の保持は可能。 ただまぁ、しっかり握り拳にはできないですね。 拳全体もわずかに小さく感じます。 あと、成型色や塗装も微妙に違っています。 成型色は、メインのグレーがSS版ではわずかに黄みがかっている感じ。逆に青は少し明るくなっています。 赤の塗装もツヤ感が微妙に変わっているように思います。 ガンメタリックもSS版のほうが暗くなっていますね。顔面を見較べるとわかりやすいかと。 ちなみに、頭部の造形は変更なし。どうせならイラストみたいなにやけ顔の新規表情にしてほしかったかな・・ さらに塗装箇所(というか量?)について。 まず胸部左右のノズルっぽいディティール部分が、ER版ではノズルの内部のみガンメタ塗装だったのに対し、SS版では外枠の内側含めてガンメタになっています。 膝は逆にSS版のほうがガンメタの割合が減っています。 背面では青丸の部分、SS版ではガンメタ塗装が追加されています。 なんでかな? あと見えない部分ですが。 腕部基部が改修されていて、SS版ではピン打ちの受け部分が長めになっています。 従来モデルで強度面に問題でもあったんでしょうかね。 当然、変形には支障はありません。 ほか、脇腹がスカスカとか、腰のロール可動がないとかいった部分はそのまま。 あとこれは個体差だと思いますが、うちに来たものは左右腕部の付け根と拳の可動部が揺るめでした。 それと胸部パーツ左側のジョイントの合いがイマイチで外れやすいのが気になりましたね。 ここはそもそも破損が怖い部分だしなぁ・・付属武装ナルビーム砲 ジェットロンの共通基本武装はもちろんそのまま。 デフォルトの肩に装備する以外に手に持たせることも可能です。 銃口部分は3㎜軸になっており、各種エフェクトパーツの取り付けることができます。ビークルモード Fー15 イーグルっぽい戦闘機にトランスフォーム。 こちらも当然ER版からほぼ(というか形状的にはまったく)変更なし。 比較的シンプルな工程でかっちり変形できる点はやはりよくできていますねぇ。 機種の下側は相変わらず空洞になっているけれども・・ 塗装の変更は先の天面(ロボット背中)部分のほか、SS版では尾翼のラインマークがなくなっています。 かなりあっさりしてしまいましたね。 底部のパネルパーツ(ロボットモードの腰部前面パーツ)を開くとその裏にスタンド対応穴があります。 やや不安定な感はありますが、これで飛行イメージでのディスプレイも可能です。付属品 そして今回の本命、戴冠式セットの全内容はご覧の通り。 本体がボイジャークラスなので、リーダークラスとの価格差、税込み2420円分ということになりますが、思っていた以上にボリューム(重量)のある玉座や展開可動するマントなど、確かに相応の価値はあると思います。 というわけで、玉座以外のオプションを装着して、新破壊大帝 スタースクリーム ロボットモードで肩アーマーとマント、王冠を装備したスタースクリーム。 初代破壊大帝のメガトロンがこんな格好をしていた記憶はないので、あくまでスタースクリームの趣味ということなのかな? わざわざこれ用意させたんですかね? 急遽造らせたのかな? それとも、来たるべき日のために自分で用意してたのかな? なんかいろいろ考えると泣けてくる・・ ともあれ、一世一代の晴れ姿、なかなかに立派です。 なお、このままビークルモードに変形することはできません。 それでは、各オプションをピックアップ。王冠 スタースクリームの頭にジャストフィットする王冠。 まぁ、当然同型のスカワ、サンクラも被れるんですけどね。 表面は全塗装になっています。肩アーマー 横に張り出した、いかにも悪役っぽい雰囲気を追加してくれるアーマー。 本体肩の5㎜穴に取り付けます。 接続基部が可動するので、腕部の可動を大きく妨げることもありません。 まぁ、それでも多少動かしにくくはなります。 アーマーに取り付ける専用のナルビーム砲も付属。 こちらの接続基部も可動します。 通常のナルビーム砲と比較。 基本形状は同じですが、アーマーの干渉を避けるため、5㎜軸の位置と後部の形状が変わっています。 ちなみにアーマー用のビーム砲は青色成型にグレーで塗装されています。マント 背部中央の5㎜穴に取り付け。 イラストでは本体とウイングの間にマントが付いている感じですが、現物ではウイングよりも後ろの位置になります。 通常は折りたたんだ状態にしておきますが、 展開することで右側に広げることができ、マントが風に靡く様を再現できます。玉座 劇中では実際に座ることがなかった玉座も付属。 とくにギミックはないのですが、ボイジャークラスが楽に座れるサイズはなかなかの迫力で重さもそれなりにあります。 裏面にもわりとしっかりディティールが入っています。 そしてこの裏面に、オプション類をすべて取り付けることが可能です。 マント以外を付けた状態。 肩アーマーの取り付け位置はかなり奥まっているので、付け外しはちょっと面倒です。 マントも付けるとこの通り。 なんか、こういうキャラクターにも見える・・ では、新破壊大帝に座っていただきましょう。 さすがにマントを着けたままでは座れないので、それは外す必要がありますが。 うん、まぁまぁ様になっていると思います。 ただ・・ 実はちゃんと腰下ろせてない! 中台紙の簡易ディスプレイベースの背景は、まさに戴冠式が行われたその場所。 階段も描かれているんですが・・玉座置いちゃったから見えないな。すみません。 しかし、この背景は一点ものになりそうですね。比較画像 ER版と。すでに本体の各形態の比較は見たもらったので、SS版は新破壊大帝状態にして。 やはり威厳がぐんと増している・・かな? ER スタ-スクリーム レビュー 以下、画像 可動についてはアーマー追加のぶん、本体のみの状態よりも肩周りの可動が若干制限されますが、それほど気にはなりません。 それよりも、マントのが支えるせいで自立の場合脚を動かしにくい・・ なのでマントを外してみました。 立て膝はなんとかそれっぽく見える程度、ですね。 スタンド対応穴は腰部リアスカート(ガワ)に下向きに空いています。 ここでもマントが微妙に邪魔でスタンドの角度が制限されますね。 接続部で可動して、後ろに跳ね上げられたりしたらよかったなぁ。 通常ナルビームを手に持って。 これで戦闘力も新破壊大帝を名乗るに相応しいものに? SG ショックウエーブっぽい。 今からこのオレがディセプティコンの・・いや、全宇宙を支配するニューリーダーだ! 指の可動で雰囲気を感じられます。 もっと指が反るくらい動かせればさらによかった。 これでオートボットもオレの支配下に・・ 指が可動するのでマトリクスも持てます。 しかし、それを受け容れる資格はない!(笑) ビークルモードでオプション装備。 マントの存在感・・(笑)尾翼は感称するので90度後ろに回しています。 あと、肩アーマーはこの形態ではどこにも付けられないですね。 もうナルビーム4連装だけでいいや。 春の破壊大帝コレクション。 まずはサイバトロンモード(SG版)。 マントは問題なく取り付け可能。ただ背部がわりと張り出したデザインなので、本体からけっこう離れた位置に付く感じになります。 肩アーマーは、SG版の肩の前後幅がわずかに広いのですが、ちょっと強引にアーマーを開くようにすれば取り付けることは可能です。 でも、長時間のそのままにしておくと破損の畏れがあるのであまりお薦めはしません。王冠が乗せているだけです。 コーンヘッズを代表してスラストに。 ほぼ同型となので、王冠は無理ですが当然それ以外は装着できます。 というか肩アーマー、いろいろ試してみたんですが、結局ER ジェットン以外には付けられませんでした。 リフレクターとかいけるかと思ったんですが肩の前後幅が広くてダメでしたね。 意外と小さいんですよ、ジェットロンの肩。 そんなわけで、ほかのキャラにはほぼマントしか付けられないということに。 というかマントの汎用性、高い。 このワシが真の新破壊大帝だ。 さすがガルバトロン様、お似合いです。 王冠はすでに被ってるしね。 転生前の姿でも・・ と、これはちょっとダメだな。 マントも穴の位置が高過ぎて羽根みたいになってる。 本人もかなりご不満の様子。 メガトロンさま、どうぞ機嫌を直してください。 さぁ、玉座にお座りを。 うん。こっちはしっかり似合う。 腹心2人も侍らせてご満悦です。 新生バージョン。 こちらもよい。さらにカラーコーディネイトもばっちりですね。オートボット基地襲撃で瀕死の重傷を負ったメガトロンを宇宙に放逐したスタースクリームは、名実ともにディセプティコンのニューリーダーとなったことを知らしめるための戴冠式を挙行する。 新破壊大帝にその証である(?)王冠を授ける主教役はなぜかアストロトレイン。 ついさっき腹の中で散々暴れられたあとのこの役回り・・ なんかいいように使われてるな、輸送参謀。ス「オプティマスもメガトロンも死んだ! これからはこのオレ、スタースクリーム様が全宇宙を支配する! まさに人生最高の瞬間。 しかし、それは本当に瞬間でしかなかった・・ガ「貴様がリーダーだと? ふざけるな、スタースクリーム!ス「な!? おまえは、メガトロン・・? そこに現れたのはユニクロンによって再生され、新たな姿と力を手に入れたメガトロンあらためガルバトロンとその親衛隊。ガ「今までいろいろと見逃してきてやったが、今度という今度は許さん! トランスフォーム! 放たれるレーザーカノン砲。ス「うぐわぁぁぁ!!! 直撃を受けたスタースクリームは灰となって崩れ去った・・ガ「ワシこそが真の破壊大帝だ!一堂「新破壊大帝 ガルバトロン様、万歳!! すぐに手のひらを返すディセップたち。みんな現実主義者だね(笑)。 とまぁこんな感じで、実際に新破壊大帝を名乗ったあとのスタースクリームの出番なんて30秒程度なんですよ。 そして、ザ・ムービー劇中において明確に死亡シーンが描かれているディセプティコンは彼だけ。 メガトロンはガルバトロンに生まれ変わっていますし、同時に放り出されたスカイワープ、サンダークラッカー、インセクトロンの面々もサイクロナスとスウィープスになっていますので。 ただ、スタースクリームは亡霊となってその後のシリーズにも度々登場しています。 一方、ショックウェーブはそのシーンこそありませんがユニクロンの惑星製刃トロン襲撃の際に死亡したことになっています。あと、リフレクターも2010には登場しません。 オートボット勢については、劇中で死亡が確認できるのはオプティマスを始め7人。ですが、2010には初代メンバーのほとんどが登場せず、ザ・ムービーの物語のどこかで死亡したことになっているようです。 まぁ、新作トイを売るための大量リストラというのが実際のところでしょうね。 以上、“SS スタースクリーム 新破壊大帝” でした。 もうないだろうと思っていたERジェットロン型の使い回し。まさかこういうかたちでもう一回やってくるとは・・事実上のスタスクの再販というというところでもありますね。 というか、ガルバトロンもサイクロナスもキングダム出だしちゃったし、スタジオ86のデ軍、スカージとスウィープスしかいないよ・・みたいなところで、なんか絞りだした感はなきにしもあらずというか(笑)。 ほかに候補としてはインセクトロンくらいかなぁ、と思っていたら、キックバックはレガシーに行っちゃうし。 もう本当に誰もいないよ? とまぁ、そんなところで破壊大帝のコスプレをしてる(こら)スタースクリームですが。 本体は、拳が開閉可能になっているほかはほぼそのまま。不満点だった脇腹のスカスカ感や腰部可動の改修はありませんでした。 もう少しアップデートがあればなぁ・・というのは正直なところではあります。 さすがに同型7体めともなるとね。もう感想もなんてないです(笑)。 新規造形の戴冠式セットについては、通常ラインでは初の立体化でもありますし、やはりあのシーンが再現できるという意味で非常に面白いオプションであると思います。 久々にデ軍オールキャストみたいな撮影をしてしまいましたよ。大変だったけど、楽しかったなぁ。満足。 王冠と肩アーマーこそほぼ専用オプション(それは当然)ですが、マントや玉座はほかのキャラとも絡めやすい汎用性があり、いろいろと遊べそうです。 こういうシチュエーションを想像させる小物類が、TFではなかなかないですしねぇ。 TF情景オプションセットとか出ないかなぁ・・ といったところで今回は終了。 またのご訪問を。