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Haruna Terazono

あすなろ三三七拍子

2018.01.22 07:07

小さな変化が大きな喜び

いつもとちょっと違う月曜日

毎朝起きて

ラジオを聞きながら、家事育児!

で、曜日や時間ごとに聞く番組は

だいたい決めてるんだけど

今朝は

おとうさんの日記」の著者

河相我聞さんが、

くにまるジャパン極シアター

高橋みなみのこれから何する?」に

出演されるとのことで

わくわくで月曜日がスタート!!!

(※お父さんの日記の感想はコチラから)


河相さんは、

次男くんが、高校に行かないと

言ったのをきっかけに

高卒認定試験を受け、

見事合格されたんだけど、

大学に行くかは悩んでるとのことで、、、


その理由の中には

学費や学ぶ意義などの問題に加え

新歓コンパなどで馴染めるかどうか、、、

と、40代でキャンパスライフを

謳歌できるか?

という心配もあるんだとか(笑)


40代の男性が大学に飛び込むと言えば、

重松清さんの

あるなろ三三七拍子」!!!


フィクションだから

設定などは現実的じゃない

ところもあるけれど

40代になってから大学に行ったら

現役で入るのとは違う

発見がたくさんありそうだと

思わされる。


オトナを馬鹿にしてはならぬ

あすなろ三三七拍子」/重松清

45歳の主人公が

応援団長になるため

あすなろ大学に入学し

団の立て直しに奮闘する物語。


きっかけは、

元応援団長でOB会幹事長である

ワンマン社長直々の辞令。

消滅の危機にある応援団を存続させる

ための苦肉作で、

えーっ!これで会社辞めないって

ありえないでしょーって状況(笑)


でも、尊敬する強面社長に涙ながらに

懇願された主人公は

理屈ではなく”スジを通す“ことを選ぶ。


”スジを通す“。

特に若い世代や、女性には理解しがたい

この行為の必要性を

読み終わる頃には感じられる。


主人公は、親子ほど年が離れた

現役大学生たちと共に

応援団の活動をする中で

親との関係

働く意味

友情の大切さなどを再確認し、

若者に伝えていく。


学生の頃って

自分は通勤電車に揺られて会社に行って

くたびれて帰ってくるサラリーマンには

ならないと思っていて

そうゆう人生は平凡でつまらなそうだと

決めつけていた。

社会に出たらどんな苦労が待ち受けて

いるのか想像すらできず、

ただ、あんな風にはなりたくないと

大人を馬鹿にしていた。


社会人になってからもだな。

ステージが上の先輩たちを見て

あこがれられない・・・

なんて、生意気にも思ったりしたっけ。


あすなろ三三七拍子」を読みながら

そんな恥ずかしい時代を思い出した。


穴があったら入りたい・・・


あすなろ三三七拍子」の

主人公は、学生に教えるだけでなく

彼らの姿から様々なことを学んでいく。


あすなろ三三七拍子」の魅力は

通常、なかなか交わることがない

学生とサラリーマンが

同じ立場で一緒活動することで、

お互いの考え方を深く知り、

認めあっていくところだと思う。

夢を抱きつつ、現実を知り始めた

大学生と

夢を忘れて現実を生きてきた

サラリーマンが

生きるために大切なことを

気付かせあっていく。


年齢、性別、立場など

自分と違う人とは分かりあえないと

思いがちだし、

違う考えを持った人に攻撃的な

感情を抱いてしまうことがある。


そんな中、ハッとさせられたのが


“男、女である前にオトナ”と

言う主人公の言葉。


分かったふりをして

自分と違う誰かを馬鹿にしている人は

オトナではない。


どんな人ともお互いを認め合うことで

オトナとしての関係を構築していける。

そして、オトナは、オトナになれない人を

受け入れる寛容さを持ち合わせている。


オトナの生きざまにはオトナの事情がある。

価値観が変わってくるんだから

かっこ悪いとか、あんな風にはなりたくない

なんて勝手に決めつけないで

きちんと話を聞いて知るべきなんだ。


主人公と応援団を通して

早い段階でオトナの真の魅力を知れた学生たち、

羨ましいな。

写真は、たくさん頂いたリンゴ。

読書聞いてラジオ聞いて

幼稚園から帰ってきた娘に

リンゴを剥く・・・


少なくとも3年前までは

平凡でつまらないと感じていた

生活だけど、

やってみると、充実感がとてもある!


色んなステージに色んな幸せの形が

あるものだ。