栗矢天体観測所
2022/05/04-2022/05/06
長野県下伊那郡阿智村栗矢天体観測所
定期通話に遅れて繋ぐと先輩方が既に二人おられ,開口一番「xxxも行く?」と聞かれ,どこにとも何にともいつにとも聞かずとりあえず「行きます」とだけ答えたのが始まりである.
連休を利用して二泊の観測に行かないかとのことだったのでどこへ行くのかと詳細な日程の話し合いへと移り,人を集めて計5人で阿智村栗矢天体観測所へと行く運びとなった.
1泊5千円*2+薪ストーブ代の2000円の計12000円を5人で割って2400円
二泊で一人2400円とだけ聞けばどんな底辺宿かと思われそうだがまああの人やあの人のまとめ記事や動画等を見て知り得ていた宿の様子よりも数段予想の上をいく快適さであったのには満足以上の感想が必要だろう.
詳しい内装やその他の報告については諸兄に任せるとして宿の良かった点
・周囲に全く光害が無い(北遠くに飯田市の明かりが見えるがほぼ問題はない)
・移動屋根のある屋上で観測しつ,眠くなったらすぐに降りて仮眠できる,ソファが快適であった上,それとは別に5人分の仮眠空間と折り畳み式敷布団,毛布にストーブ,この上ないほどだろう
・視界が開けている
・基本的な調理器具がそろっていて料理ができる,レンジ冷蔵庫完備
・トイレが広い
とまあその他いろいろあるだろうけれどこの辺にしておこうと思う.
日中は雲一つない晴天で夜もこのままの天気であることを祈り神棚に天照大神になぞらえた像を献上した.
夜の晴天を願うにどの神様に祈るべきかは諸説ありそうではあるが困ったときの天照大神.
さて,観測について
まずは初日の空の様子である.
見事なガスである.
南側はもう幾分ましであったろうか.
夜半以降は多少持ち直したように思う.
こちらは明るさ等多少いじってある.
綺麗な天の川が写って満足である.
眼視ではおぼろげながら認識できた程度であった.
今回の観測の目標はおとめ座銀河団の観察である.
初日は眼視による観察を行い導入を覚えた.
先輩と同期選手にはM99の腕が見えたようだが私には見えなかった.私もまだまだである.
また眼視でM84,M86を認識できなかったのは非常に残念であった.
そのすぐ近くのM87は無類の明るさでよく分かったがこれは単に観察してた時間帯によって雲のかかり具合が変わっただけのようにも思う.
もう少しM84,M86の観察を粘ればよかったと思った.
またM85がその隣にNGCの4394が,M60がだんごのような広がりで見えたこと,これは一応の収穫であろう.
その他多くのメシエ天体を観察することができたがM61,M49については導入できなかったのでまたの観測の機会にしようと思う.
さて,中日は昼神温泉に入浴し信州そばを食しロープウェーにのって軽い散策をして2日目の夜を迎えた.
2日目の空
見事なガスである.
この日は初日に導入を覚えた対象を写真に収めていこうという目論みである.
これについては動画にてまとめようと思う.
以下,アップしたら動画をリンクする
こっこ
我らが天の川銀河系は局所銀河団に属しており,おとめ座銀河団とはいずれ合体する運命にあるそうだ.
ここら辺の詳しい話は今後調べて動画内で紹介できればと思う.
以下今回観測した銀河たち
BKP130+KenkoSEⅡ+CanonEOS5DMkⅡ
M84,M86,M87とその他銀河たち,通称マルカリアンチェーン
ISO6400,ss90*27 DSS→DPP(トリミング済み)
終始雲が多かったが思っていた以上に写っていた.編集の力ってすごい.
以下はどれも大胆トリミングに加え撮影条件がバラバラであるので一々表記はしない.
M98
M99
M100
M85
M87(左),M90(上),M89(中),M58(下)
M88(右),M91(左)
M59(右),M60(左)