ストレスはない?気づいてない?
こんにちは。
こころの健康支援室 そらいろのmirineです。
ゴールデンウィークが終わって一週間がたちました。
毎年のことですが、ゴールデンウィークの連休が終わると、次の祝日まで70日以上祝日のない期間が続きます。
梅雨の時期とも重なるため、心身のコンディションを保つのが難しいタイミングです。
私が大学生の時、体調不良で卒論の初稿提出に間に合わず、後日提出のために先生の研究室にうかがったのですが、その時に先生から「お前はストレスを溜めやすそうだもんな」と言われました。
当時の自分の認識としては、自分は他の人よりストレスを溜めないタイプだと思っていたので、「そんなことはない」と先生に言ったのですが、「ストレスってのはそういう(気づかない)ものだろ」と言われました。
その時はあまり腑に落ちなかったのですが、後々先生の指摘通りだということに気がつきました。
ずっと自分はストレスをあまり溜めない方だと思っていたのは、無意識の抑圧で多くの小さなストレスを感じないように、気づかないようにしていたからでした。
それはもう見事に、自分でもストレスなんてほとんどないと思うくらい自然に、自分の意識の上ではストレスをないものにしていたのです。
先生の言った通り、「ストレスとはそういうもの」で、これは何も私にだけ特別なことではありません。
心理的な負荷を意識すると、心のバランスを保つのが難しくなります。
そのため、心はてっとり早く意識させないように働くのです。
意識に上らないようにしているうちにストレス源がなくなれば、表面的には「何もなかったこと」になり、心のバランスを保ちやすくなるからです。
一方で、この方法は、ダメージにも気づきにくくなるというデメリットがあります。
意識では気づいていなくても、心身は受けたストレスによって負荷を受けています。
しかし、ストレス自体に気づけないため、心身をいたわろうとか、回復が必要ということにも気づかないのです。
実際には強いストレスを受けていたり、長い間ストレスにさらされていても、気づかないまま無理を重ねてしまい、急にがくっと体調を崩したり、突然動けなくなる、何もやる気が起きなくなるといった、症状として積み重なった負荷が表面化してしまうのです。
心が負荷を意識させないように働いていても、気づこうと意識して気づけないほど巧妙なわけではありません。
ちょっとした違和感や、なんとなく嫌な感じといった形で、気づけるポイントは実際にはいくつもあるものです。
そうしたポイントに気づくためには、自分の身体、自分の心の状態の微細な変化を注意深く観察することが肝要です。
よい状態に保つためには、今の状態を正確に把握することが不可欠だからです。
連休が明けて、雨の多い季節の変わり目の時季。
ストレスはないのか?気づいてないだけなのか?
ご自身の状態をできるだけ正確に把握して、丁寧にいたわりながら過ごしていきたいですね。
かしこ