[見どころ!]丸田陽七太 vs.阿部麗也
5月15日(日)墨田区総合体育館
日本フェザー級タイトルマッチ
/WBOアジアパシフィック フェザー級王座決定戦
日本王者・丸田陽七太(森岡)
vs.
挑戦者・阿部麗也(KG大和)
丸田=1997年4月18日、兵庫県出身の25歳。右ボクサーファイ ター型。戦績:13戦11勝(9KO)1敗1分。
阿部=1993年3月25日、福島県出身の29歳。左ボクサー型。戦績:26戦22勝(10KO)3敗1分。
正統派の丸田 vs 技巧派サウスポーの阿部
主導権争いに注目
丸田が日本王座のV2と空位のWBOアジアパシフィック王座をかけて阿部と対戦する。現在、丸田はIBF6位、WBC8位、WBO10位に名を連ねており、阿部もIBFで10位にランクされている。2冠王座戦であると同時に世界先陣争いの意味も持つ一戦だ。
丸田は177センチ(森岡ジムのホームページでは180センチ)の長身ボクサーで、相手の射程外から左ジャブを突いて先制して右ストレートに繋げる攻撃パターンを持っている。20歳のときに大竹秀典(金子)の持つ東洋太平洋王座に挑んで12回判定負けを喫したのが唯一の敗北で、以後は引き分けを挟んで7連勝(5KO)を収めている。昨年2月、佐川遼(三迫)に7回TKO勝ちを収めて日本王座を獲得し、11月には日野僚(川崎新田)を退けて初防衛に成功した。
挑戦者の阿部は足かけ10年のキャリアを持つサウスポーの技巧派で、王座挑戦は3度目となる。3年前の日本王座挑戦は10回引き分けに終わり、4ヵ月後の日本王座決定戦では佐川に小差の10回判定で敗れた。2試合ともあとひと押しがあればベルトを腰に巻いていたはずだ。その後は3連勝(1KO)を収めて最上位に戻ってきた。今回、一気に2本のベルトを手にして一段上のステージに上がりたいところだ。
体格に恵まれた正統派の丸田と、カウンターを得意とするサウスポーの阿部という組み合わせだけに、まずは序盤の主導権争いに注目したい。カギは丸田の左ジャブだ。これに十分な対応がとれないようだと阿部は厳しい戦いを覚悟せねばなるまい。丸田は前戦で同じサウスポーの日野と対戦しており、その経験がプラスになりそうだ。阿部は王者の左ジャブを外したうえでカウンターをとり、さらにパンチをまとめて優勢を印象づけたい。簡単な作業ではないが、勝つためには必要なパフォーマンスといえる。(原功)