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No.572「ハロウィン???」「キセキの裏には」「毒にも薬にも」「2019秋、子育ての海に沈む」

2019.10.26 06:16

2019.10.26.No.572

「 ハロウィン??? 」

なな.

どうものれない。。。毎年どんどん加熱度を増しているハロウィンだが、七菜と文のおばさんコンビは乗り切れない。「いったい何なんだろうね」などと話している。それでも商店会に入ればハロウィンイベントなるものがあり参加することに。今年は「それなら少し本気出すか!」と2階の部屋に撮影スポットを作ってみた。製作は結構楽しんだ。

可愛い仮装をしたちびっ子たちが喜んでくれたらいいなぁ。 


「 キセキの裏には 」 

高 志

 あまりにも被災範囲が広いからだろうか、僕の知人2人が別々の場所で浸水被害にあったのだが、その両方ともニュースで見ることは無かった。

 断水することなく、水に浸かってしまった個所を水洗い出来れば、一見すると何事もなかったように見えるのだが、ニオイの問題であったり、木材のたわみの問題であったり、はたまた電気系統が多様化しているクルマは発火現象が起きる恐れがあるなど、結局何もかもが廃棄処分の対象となってしまう。

 水の里で東北釣堀苑を営んでいる若旦那のとも君は、自宅のある郡山でマンション経営もしており、日本大学が目の前と言う立地条件ゆえ、学生の入居者が多いのだが、そのマンションの1階が浸水した。

 被災直後から、住居を無くしてしまった学生たちは、大学の研究所や友人宅、クルマの中での生活を強いられている。

 幸い、最低限の被害で済んだため、清掃と消毒が済み次第に順次入居させる手はずになったようだが、自治体の判断を仰ぐことなく即座に業者の手配をしたことから、どうにか早急な再入居となる見通しが立ったのだが、他のマンションやアパートは再入居の見通しが立たず、ある不動産会社に入っている情報では、約150人あまりの学生が再入居の目途が立たず、他の住処を探しているのだという。

 そんな状況に、浸水被害にあったのは不運だったが、周りの状況を考えると幸運だったと思うしかないと、声を潜めながら若旦那のとも君は話してくれた。

 だが、その裏では単に幸運だっただけとは言えない準備がちゃんとなされていた。それは浸水してしまったマンションにしても1.5mほどかさ上げして建設するという方法がなされていたのである。

 このマンションの建設にあたっては、若旦那のとも君の父親である村おさ・長さんの意見が反映されている。水の里で、東北釣堀苑に引っ張る水に関して、幾度となく痛い目に遭いながらもそれを乗り越えてきた村おさ・長さんだからこそ出来た対策だったのかもしれない。

 その水の里においても、もうわずかなところで浸水被害になるところだったそうだ。川の上部にある羽鳥湖だが、ダムの補修工事などでここのところ極端に貯水量を減らしていた。そのおかげで、放水処置が行われなかったことが功を奏したようだ。

 しかし、東北釣堀苑に引っ張っているパイプが、水源地である滝の沢の土砂災害で、土砂に埋まってしまった。その光景を目の当たりにした若旦那のとも君は、しばらく呆然としてしまったそうだ。パイプの中に土砂が詰まったり、割れてしまったりしたらもうダメだなと思いながら、少し土砂を掘り起こすとパイプが見つかり、水を流してみるとゴボゴボと水を引っ張る音がしたので、これなら使えると復旧作業に取り掛かったそうだ。どうにか丸2日かかって復旧させたその努力には、その作業がどれだけ大変かをわかっている僕には、ただただ頭が下がる思いだ。

 そして、そんな中でも皆さんにお届けしているあいづの水は、一切汚れることなく湧き続けてくれていた。あれだけの土砂災害を引き起こした沢にあっても、全く変わることなく水汲み場までお水を届けてくれているのは、ある意味キセキなのだが、これもそうなるように対策を練った村おさ・長さんのおかげなのである。

 以前のままであったなら、間違いなく水は止まっていたはずだ。その対策のために、重い荷物を背負いながら急勾配な山肌を一緒に上り、作業が終わった時に『阿部ちゃん、これで安心だべ!!』と笑っていた村おさ・長さんの顔を思い出した。              


「 毒にも薬にも 」

上田 隆

 20数年来の友人にSさんがいる。中年になってから友だちになった。  

 「初めて飲み屋で会った夜に 『今夜、泊めてくれ』 そう言ってアンタ、家へ来たんやで」  「覚えてないなぁ~」 

 「アハハハハ」

  彼は物知りだ。15年ほど前に 

 「寒い山に住んでいると、地球温暖化はありがたいね」 

 「アホっ、地球温暖化は気象の異常化やで。夏はより暑く、冬はより寒い。雨も台風もすさまじくなる一方やで」

  彼の言ったとおりになった。ツケは返せない程にふくらんでしまった。諦めたらお終いだが。日本の若者からの怒りが伝わって来ない。報道が真実を伝えないのが問題なのだが、若者の現状肯定が気になる。キミたちの未来なんだぜ。日本のグレタ・トゥーンベリが何人も現れるように。 

 Sさんとは飲み友達だが、ここ数年は間遠になっている。脊柱管狭窄症を発症したと言う。スポーツ・マンだった彼はロック・クライミングも好きだったそうだ。しかし崖から落ちた。 

 「安全ベルトのおかげで助かった。ロック・クライミング用のではなく、工事現場で使う安全ベルトやったから、天秤宙吊りになった」 

 「えーっ、命は助かったやろけど、腰への衝撃はただで済まんかったやろ」 

 「そやっ、それが今になって後遺症で出てきよった。アホなこと、したんや。若い時、金無かったからクライミング用のが買われへんかった」 

 「オレは落ちない、過信があったんやろ」 

 図星。彼は黙って、宙を見ている。腰痛はキツイのだろう、仕事にならないようだ。重い物が相手の仕事は、結局辞めざるを得なくなった。 

 ひと月前に電話があった。 

 「久しぶりに飲もう。悪いがこっちへ出て来てくれ。二三日中に、また電話入れる」

  しかし、電話が来ない。こちらからは避けた。つい先日電話があった。? 意外と元気な声。

 「スマン、すっぽかして」 

 「いや、しんどいんやろとは想像してた」 

 「昼夜逆転やってん。夕方までボォーとしてんねん。薬の飲みすぎやった」 

 「物知りのアンタが薬の飲みすぎとはな~」 

 「気分が落ち込むと、出された薬を全部飲んでいた。判断力が無くなっていた」 

 「具合が悪いと、早く良くなりたいもんなぁ~。しかし、頭に作用する薬は気ィつけんと」 

 「痛い、寝られへん、そんなこと言えばもろに頭、神経に作用する薬が出る。あっと言う間に何種類もの薬が処方されていた」 

 「全部飲んでたら、精神的不調になるわな」  

 「必要な薬はもちろん必要だが、そのへんの判断は難しい」 

 「『薬はできるだけ飲まんほうが良い』 こんな発言をする医者もいる。薬害批判を前面に出す医師もいた。もちろん、必要な薬は必要と判断してくれる。そんな先生に出会ったら幸運や」 


「 2019秋、子育ての海に沈む  」

マリコ 

 男の子はよく病気するよ〜と出産前後、知人からよく聞いていました。乳児期にあまり病気をしなかった息子。幼稚園に入ってからは集団生活の洗礼とばかり定期的に体調を崩すようになりました。徐々に看病慣れもして来ましたが、医者にかかる前よく相談するのが実姉。彼女には子供(男子2名)がおりまして、大病こそないものの病気エピソードは豊富。もともと手際の良い姉の看病スキルは高く、今夏溶連菌で出た抗生剤で薬疹が出た時も相談したら「そのタイミングだと薬疹かもよ」と聞き、病院へいったところビンゴ!でした。もちろん医師でも医療従事者でもないので、彼女も「病院行ってお医者さんに聞いてよ!」といつも言っていますし、私も全て鵜呑みにしているわけではありませんが、子育ての方針や病気に対しての考え方をお互い知っている、姉の言葉は子育てという答えも果てもないような大海の中、さまよえる漂流者である私にとって灯台のような存在なのです。

  今日も朝元気な割にご飯の食べ進み具合がいつも以上に遅く、もしかして・・・と思っていたところへ「おなかイターイ。ゲー出ないけどキモチわるーい」と息子がライトなノリで申告。熱を測ると37度4分。胃腸風邪かな〜ちょっと様子みるか。と、とりあえず幼稚園はお休みに。息子は休みとわかるやいなや意気揚々と(?)布団に大量の絵本を持ちこみ寝込む気満々。ルンルンで絵本を読み、読み飽きたらどハマり中のおさるのジョージを動画を熱烈要求。あんまり目を酷使せず一旦休みなよ。と駄目元で進言しますが聞く耳なし。元気はあれどやはり体調は崩れ気味のためかみるみる不機嫌に・・・まぁそういえば自分も学校休みになると教育テレビ(現在のEテレ)を延々みるのが本当に楽しかったな。と自分を納得させ結局だらだらと動画漬け。しばしばグズって抱っこをせがむため家事もはかどらず、結局一緒に映画を見たりして過ごしました。 


  夕方、従兄弟(姉の息子たち)に会いたいと言いだし、ライン電話で動画通話をしました。すると姉が「あれ?息子くんずいぶん顔が白いけど大丈夫?吐き気ない?」と息子の顔を見るなり言いました。確かにキモチ悪いと言ってるけど、吐かないんだよねーと私。しばし歓談し息子の気が済んだところで電話を切りました。すると息子がすっくと立ち上がり無言で洗面所へ。ん?どーしたキモチ悪い?と後を追うと、いきなりこみ上げたものを一気に吐き出しました。「キモチ悪いよ〜うわーん」と大泣きする息子をあやしつつ後処理をし、やはり姉、すごい・・・ん?というか姉がすごいのと私の観察力の低いのとの差がものすごいのか??え?え?と改めて真っ暗な大海に沈みゆくようなキモチになるのでありました。あああああ。