勉強の成長もポケモンのようなものかな
小学校4年生の生徒が本当に不思議そうに言った。
「なんで勉強しなくちゃいけないんだろう」
嫌いってわけじゃないけど、好きってわけでもない。
できないってわけじゃないけど、めちゃくちゃできるってわけでもない。
未来のこともあんまりイメージがないし、
意義なんて、意味なんて、そんな難しそうなことは頭には入っていかない。
でも、そんな質問を受けた講師は、間髪入れずにこう言った。
「楽しいからだよ」
一瞬「ん?」って顔をしたその子に、講師は言葉を続ける。
「ポケモン好きって言ってたよね?」
生徒はこくんと頷く。
「私は最近のはよくわからないんだけど…ポケモンのレベル上げって楽しい?」
生徒は少し考えた後、「あんまり楽しくはない。面倒臭い」と少し嫌な顔をする。
「じゃあなんでやるの?」
生徒はすぐに答えを返す。「ボスとか倒すため」
「それは楽しい?」
「けっこう楽しい」
「他にレベル上げする理由はある?」
「進化させたり新しい技とか覚えさせたりするため」
「それは楽しい?」「めっちゃ楽しい」
そこで講師は満面の笑みで言う。
「でしょ。実は、勉強だって同じだよ」
勉強自体が楽しくなくても、勉強すると楽しいことが沢山待っている。
「わかる!」も楽しい。「できる!」も楽しい。テストで点数取ったら楽しい。
見える世界が広がっていくのも楽しい。それを誰かと話したり交換したりするのも楽しい。
そしたらだんだんさ、楽しいにくるまれて、勉強自体だって楽しくなってくるよ。
生徒の目は途端にキラキラしだして、
「今日もレベルアップする!」とすごい勢いで問題集に立ち向かっていった。
講師は問題ごとに「じゃあこれはゲッコウガレベル?」とか訊かれていてタジタジだったけど。
「なんで勉強するの?」
きっと、その答えはさ、各々の中にある。
大人の役目は、それに気付かせてあげることなのかも。
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昔だったらドラクエとかFFとか。