トキワハゼ(常磐爆/常盤黄櫨)
https://pianix.exblog.jp/3262825/ 【トキワハゼ(常磐爆/常盤黄櫨)】より
トキワハゼ(常磐爆/常盤黄櫨)は、サギゴケ科サギゴケ属の1年草です。日本全土に分布する在来種です。国外では、東アジア、東南アジア、インド等に分布します。名前の「常磐」は、春から秋にかけての長い間見られる事から。暖地ではほぼ1年中見られます。「爆米」は米を炒った菓子の事で、果実が爆ぜるからとの説と、花の形が爆米に似ているからとの説があります。
ハエドクソウ科(Phrymaceae Schauer (1847))は、約10属106種が分布します。日本には3属6種が分布します。旧サギゴケ科(Mazaceae Reveal (2011))は、世界に2属29種が分布し、日本には1属3種があります。旧ゴマノハグサ科(Scrophulariaceae Juss. (1789))は、世界に約220属3000種があります。サギゴケ属(Mazus Loureiro, 1790)は、東アジアや東南アジア、オーストリアに20種程、日本には3種が分布しています。
茎は斜上し、ムラサキサギゴケ(紫鷺苔)のように匍匐茎を出しません。細かな毛が生えています。根生葉は対生します。倒卵形で先は尖らず、柄を含めて長さは2~5cm程。上部の葉は互生します。
花期は、4月から11月。淡紫色で唇形の花冠(唇形花1))を付けます。合弁花です。上下2唇に分かれ、上唇は浅く2裂し、下唇は3裂して開出し黄色と赤褐色の紋様を付けています。花冠内側は白色あるいは紫を帯びた白色です。萼は5つに中裂し、花後は果実を包みます。
虫媒花です。雄しべは4本で長短の2本ずつあります。雌しべ花柱の柱頭が接触刺激で閉じる柱頭運動をします。これは花粉を捉える動作です。しかし大変小さく、確認するのは容易ではありません。果実は朔果2)で、3~4mmの球形をしています。染色体数は、2n=40。
脚注:
1)唇形花(しんけいか):合弁花で、筒状の花冠が唇のように上下に分かれる形状の花(lip)
2)朔果(さくか):複数の心皮からなり複数の種子がある果実で、熟すと果皮が裂開する
https://mitikusazukan.com/%E3%83%88%E3%82%AD%E3%83%AF%E3%83%8F%E3%82%BC%E3%80%80%E7%88%86%E3%81%9C%E3%82%8B%E3%81%AE%E3%81%A7%E3%83%8F%E3%82%BC/hakidamegiku 【トキワハゼ 爆ぜるのでハゼ】より
学名:Mazus pumilus 漢字名:常磐爆(常磐黄櫨) 英語名:Japanese mazus 分類/科名: ハエドクソウ科(ゴマノハグサ科と表記している場合もある)
草丈: 5~10cm よく見かける場所:道ばた 舗装の隙間 よく見かける時期:4~ 11月 日本原産
花言葉:いつもと変わらない心
春早くから冬の初めまで道ばたで花を咲かせています。もちろん夏でも他の草にまぎれてしっかりと咲いています。
よく見るとスイトピーのような花で、薄紫の花びらと黄色いワンポイントがきれいな花です。
日本全国どこにでもある花なので旅行に行っても見つけるとなぜかほっとします。
地面すれすれなのでアブラムシいませんね。
http://blog.livedoor.jp/zassounojikan/archives/58130537.html 【ムラサキサギゴケとトキワハゼ/どっちがどっち?】より
・サギゴケ/ムラサキサギゴケ(鷺苔)/ハエドクソウ科/サギゴケ属
在来種 多年草 花期は4〜5月 中国、台湾にも分布
・トキワハゼ(常盤黄櫨)/ハエドクソウ科/サギゴケ属
在来種 多年草 花期は4〜11月 東アジアからロシア、インドに分布
追記:両者とも「サギゴケ科」でした。(2017.1.9)
まず最初に「ハエドクソウ科」の説明から。日本の在来種に「ハエドクソウ(蠅毒草)」という植物があり、それと同じ科であるということだ。なんで「蠅毒」なのかというと、この草を煮詰めると毒が採れるので、それを蛆や蠅を殺すのに利用したのだという。これは人間にも毒であるから注意が必要であるが、この草をわざわざ食べるようなことは考えられないので、気にすることはあるまい。ところで、「サギゴケ」も「トキワハゼ」も以前は「ゴマノハグサ科」に分類されていた。この科は1980年頃に作られた「クロンキスト体系」に拠るものであったが、最近(1998年)になってDNA解析をもとにした「AGP3体系」が提唱され、それによる分類だと「ハエドクソウ科」になってしまうのだ。だから「ゴマノハグサ科」と表記しているサイトがあるのは、そういった理由からである。図鑑や辞典の会社は書き換えが大変そうである。
「サギゴケ(鷺苔)」の名前の由来は、花の形を鳥の「鷺」が羽を広げている姿に見立て、また「苔」のように地面をへばりつき、這うように成長するところからきている。もっとも「苔」とついていても苔の仲間ではない。この「サギゴケ」の名を巡って意見が二分している問題があるという。「サギゴケ」は花の色が違う2種がある。紫色のものと白色のものである。白色のものを「サギゴケ」と呼び(鷺は白い鳥である)、紫色のを「ムラサキサギゴケ」とする説と、「サギ」とは江戸時代の頃から花の形を指していたのだから両者とも「サギゴケ」とする説の2説ある。まあ私には関係ない話だ。「サギソウ(鷺草)」に比べれば「サギゴケ」の花は「鷺」に似ているとはいえない。
上の写真:「サギソウ」無料画像サイトより
「トキワハゼ(常盤黄櫨)」の「常盤」とは永久不変のことで、植物に関していえば冬でも緑の常緑木を指し、「常盤木」「常葉木」などともいう。「トキワハゼ」は多年草で花期も長いことから、他の植物に比べれば「常葉」ということになろう。そして「黄櫨(ハゼ)」とはウルシ科の落葉高木で、実から蝋(ロウ)が採れる。和蝋燭(和ろうそく)はこの木の蝋を使って作られるという。では、なぜ木の名前が「トキワハゼ」に付いているのか。実はこの「ハゼ」とは「爆ぜる(はぜる)」のことで、熟した果実の殻の部分が割れて中の実が露出することを言う。「黄櫨(ハゼの木)」も「トキワハゼ」もそのような性質があるから、そこから名付けられたのだろう。と、独断で適当に決めつけているのは、名前の由来が見つからなかったからで、いわば想像である。だから信用してもらっても困る。あくまでも参考意見として聞いていただきたい。ただ実が割れるのは事実である。それはそうと、初歩的な疑問がある。他にも「爆(は)ぜる」植物はあるから、わざわざ「黄櫨」とする必要はなく、いっそ「常盤爆」とでも名付けたほうが名前の由来が分かりやすいのではないか。
好き勝手にいろいろと書いたが、私にはこの2つの区別がつかない。冒頭と上の2枚の写真が「サギゴケ」で下の写真は「トキワハゼ」だろうか。
追伸(2016.5.6):ひょっとしてこれが「ムラサキサギゴケ」かもしれない(写真下)。最近見つけました。
追加&訂正(2016.10.24):写真が間違っていました。冒頭の写真は「ウリクサ」で最後の写真は「キランソウ」です。「kisaji」さん、ご指摘いただきありがとうございます。